賢者タウとその弟子サトルの物語。サトルが日常のいろいろなことを賢者タウに尋ねます。あなたも賢者タウ になったつもりで考えてみましょう。
先生〜! あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします!
おお。あけましておめでとう。気持ちも新たに、今年もチャレンジしていきなさい。
はい! ところで、先日カウンセリングをした人から、「親を許していたつもりでしたが、先生からそれが傲慢だと教えてもらって、ハッとしました。今では親に心から感謝できるようになりました」とお礼を言われました。
うむ。フラクタル心理学以外のセラピーでは、親を許すところまでが限界じゃからのう。ある意味誰もが通る道じゃが、これはサルが入っている箱を一生懸命押さえているようなもの。つまり、怒りを押し殺すために自分の貴重なエネルギーを使っている状態じゃな。
そうですよね。被害者意識を抑えているので、どうしてもモヤモヤが残ります。心から親に感謝できるようになると、本当に人生がラクに流れ始めますね。
そうじゃ。だが、感謝でとまっていてはまだまだじゃ。それはまだ浅い感謝なんじゃよ。本当に感謝できたら、必ず行動が伴うんじゃ。行動は感謝の発露じゃからのう。
そこのところをもう少し教えてください。
よかろう。子どもは保護してくれる人をさんざん批判し、責任を追わせてきた。そんな自分を認識すると最初は誰でもショックを受けるものじゃ。だが、そんな自分でも親はいつも許し愛してくれていた。その実感が感動ととなり、心からの感謝が生まれるんじゃ。すると、自然と与える側にまわりたくなるんじゃよ。よいか、究極の感謝は、社会へ自分の能力を還元していくことじゃ。事業をやって税金という形で感謝を示すこともできるし、新しい発明をしたくなるかもしれない。自然と行動したくなるはずじゃ。つまり、本物の感謝は夢を叶えることに通じるんじゃ。
なるほど〜。夢を叶えることこそ、感謝の発露なんですね。でも、それが一番難しいと感じます。大きな夢を持っても、自分には学歴も経験も人脈も、お金もないし。
なんのために、TAWフラクタル現象学を学んでおるんじゃ。
そうですよね〜。先生〜、ぜひヒントをください!
しょうがないのう。新年だから、お年玉じゃ。
よいか、夢を叶えたいけど、どうしたら良いかわからないというとき、それはゴールへのルートがまだないときじゃ。そんなときは、ゴールから始めなければいけない。つまり、望む結果を信じろということじゃ。どれだけ揺るぎなく信じられるかがポイントじゃ。
自分がゴールを信じれば信じるほど、脳(深層意識)は後づけでつじつま(ルート)合わせをしてくれるんじゃ。だから、どのようにと考えるのではなく、結果にもっと意識を集中しなさい。未来の意識が過去の軌跡(ルート)を作ってくれる。理由はすべて後づけなんだから、先にゴールを目指すと決意するんじゃよ。
なるほど〜。
だが、自分(表層意識)は念じていれば何もしなくてもよいと思うのは間違いじゃ。夢に向かって、精一杯起きている時間を使うんじゃ。つまり、少しでも夢に近づけるよう行動していくんじゃな。海外に住みたいなら、語学の勉強を始めるのもいいし、それもわからなければ、今、目の前の仕事に集中して、いろいろな能力を上げていきなさい。意欲をもって行動していくことで、必ず次の扉というつじつま(ルート)が見えてくるものじゃ。
これが夢を現実化する奥義なのじゃ!
よいか、今年こそ、自分で世界を創造しているという自覚を増やしなさい! 夢を現実化していく過程こそ目覚めをもたらしてくれるだろう。
我々は、本当に面白い世界に生きているんじゃからな。
はい! ありがとうございます!
よし、行動するぞ!
2022年1月発行TAWプレスに掲載