歯科クリニックや教鞭をとる大学と専門学校で、周囲との関係が格段に向上! 国際学会ではこれまでの活動が評価されて!

父親への思いや、無意識にとっていた周囲への態度を変えると、教鞭をとる大学や専門学校での人間関係がスムーズになり、国際学会でも評価を受けたという佐藤貴映さんからお聞きしたお話です。

歯科医師・歯科医院院長
佐藤貴映さん
埼玉県在住

人の成功は自分に成功が近づいている証拠

――学んだきっかけと最初の気づきをお聞かせください

2024年にある勉強会で偶然フラクタル心理学のセッションを受け、その分析内容が、的確に私の心情を表していることに驚きを覚えて、フラクタル心理学の講座を学び始めました。

当時、私は歯科医師としてクリニックを経営する傍ら、歯科衛生士学校3校で補綴学、歯科技工士学校で有床義歯学、歯科大学で薬理学を教え、さらに国際ボランティアとしてラオスやカンボジアの国立大学で歯科衛生や義歯技術の指導にもあたっていました。歯科医療の分野で何かに一点集中するというよりは、活動の幅がバラバラと広い状態で、「これで本当に良いのか」という迷いも抱えていました。歯科医師の仲間たちが、学会で精力的に発表したりする姿を目にするたびに、どこか心穏やかでないものを感じていたのです。

講座で講師から「他者の成功を妬む必要はありません。それは、あなた自身にも成功が近づいている証拠ですから、心から祝福してください」と言われ、私にもそのような時が来るのかもしれないと思い、心が落ち着きました。

無意識に人に圧をかけていたと知って

講座を学び進めるなかで、受講生同士のワークがあり、ある受講生さんから「圧が強いですよね」と言われました。講師からも「質問が厳しくて、圧をかけていることがありますね」と指摘されたのです。自分ではその意識がなく、これがどこからきているのか、過去を振り返りました。

子供の頃、父は自宅を工房とする歯科技工士で、住み込みの従業員がいました。私は仕事場によく出入りし、「キャッチボールをしてくれ」「自転車に乗りに行こう」「森にカブトムシを取りに行こう」と従業員にせがみました。社長の息子という立場を振りかざし、自分の要求を呑ませようとしていたのです。

また、講座で、私が「知らない会合に行くのが嫌いだ」という話をしていたことも、この問題と結びつきました。声をかけられて行くのならまだしも、理事会のような初めての会合が苦手でした。これについて、講師から「自分が人に圧をかけているから、逆に圧をかけられるように感じて極度に嫌だと思うのです。だから、初めての会合など、自分がコントロールできない場に行きたくないのです」と言われました。そう言われて、知らない場所へ行って、質問攻めにされたり、圧をかけられたりするのが怖くて、集まりを避けていたのだと、ようやく腑に落ちたのです。

さらに、患者さんが経営する飲食店で「先生は圧が強いからね」と冗談めかして言われたことや、クリニックでの診察中に、患者さんが症状を話し始めようとしても「はい、口開いて見せて」とすぐに話を遮っていたことを思い出しました。それ以来、「圧をかけていないか」と常に意識しました。その結果、患者さんとの会話はスムーズになり、苦手だった初めての会合にも積極的に参加できるようになったのです。

父に対する間違った思い込み

――講座で印象深かったことはありますか?

最も大きかったのは、父に対して間違った思いを抱いていたと知ったことです。体の機能低下や痛みなどの原因を探る体内誘導のワークをした時のことです。私は腎臓に持病があり、体内をイメージすると、腎臓にモヤがかかっているように見えました。それを取り出そうとした瞬間、「ざまあみろ」と父の声がして仰天しました。「お前は私のことをないがしろにした。だから、腎臓を悪くしてやったのだ」と言われたようでした。

なぜこのようなイメージが湧いたのか、振り返ると、高校三年生の12月のことが思い出されました。父の仕事を継ぐつもりで歯科技工士専門学校の願書を父に見せて、受験料を求めると、突然、「歯科大を受けろ」と父から告げられたのです。当時は、「私を歯科医にするのが父の夢なのだろう」と受け止めました。

続けて、中学生の頃の記憶も蘇りました。若い歯科医から何か文句を言われ、電話越しに謝っている父の姿を見て、仕事を得るために頭を下げ、へつらわなければならない父のことを、すごくかわいそうだと思ったのです。すると、講師から「それは、父親のことを馬鹿にしていたから、そういう見方になったのです。父親のことをきちんと尊敬しなさい。あなたを歯科医にするために懸命に頑張ってくれたのですよ」と言われました。

私としては、「父がなれなかった歯科医になったぞ」と、鼻が高かったのかもしれません。歯科医にしてくれたことに感謝しているつもりでしたが、実は父を軽んじていたと知って、目から鱗が落ちる思いでした。もし父が生きている間にこのことに気づけていれば、すぐにでも謝りに行ったでしょう。数年前に他界した父へ、私は手を合わせ、心からの謝罪を伝えました。

不思議なことに、その後、夢の中に父が現れ、穏やかに微笑みながら「やっとわかったか」と言ってくれたのです。この出来事以来、私の体調は以前よりも格段に良くなりました。毎月の診察でも「良い傾向ですね」と言われるようになり、心と体のつながりを実感しました。

周囲との連携が深まり、カンボジアの国際学会にも参加して

――ほかにも周りの変化や心情の変化などありますか?

これまで、専門学校では教務課との面談というと「呼び出された」という感覚があり、どこか身構えていました。ところが今では、教育方針をすり合わせる前向きな打ち合わせの場へと変わり、互いに信頼関係を築けるようになりました。また、講師同士の連携も深まり、「どのように教えているか」という情報交換が活発に行われるようになりました。

生徒たちへの接し方も大きく変わりました。以前の私は、専門学校の授業で、口には出さずとも「質問にはちゃんと答えろ」「授業中に携帯をいじるのはけしからん」と思うなど高圧的でしたが、今では、彼ら一人ひとりの成長を温かい目で見守れるようになりました。

さらに、担当している大学の薬理学の授業では、難解な内容から「ついていけない」と学生に言われることもありましたが、先日、卒業した学生から「あの時の先生の資料が、仕事で本当に役に立ちました」と声をかけられました。その一言に、これまでの苦労が報われた気持ちになりました。

25年7月には、カンボジアで開催された国際学会に招待され、カンボジアの首相夫人ご臨席のもと、理事長の基調講演に次いで登壇するという、栄誉に預かりました。さらに、カンボジア側から今後の歯科技工士養成の希望をいただいたことで、これまでの教育や治療活動を通じて行ってきたことが、決して無駄なことではなく、世界に貢献できる価値あるものとして実を結んだのだと、深く感じ入りました。

カンボジア首相婦人ご臨席のもとで開催された国際学会の開会式

内面の変化は、人との関わり方、そして作り出す環境すべてを変える力があることを、私は身をもって体験しました。以前はバラバラだと感じていた仕事も、次々と繋がりを見せ、将来、自分が何を創造し、どのような未来を築いていけるのかと考えるのが楽しみになりました。最初に講座で「成功」についての話を聞きましたが、長年の活動が国際的な評価へと結びついたという名誉だけでなく、内面の充足感と、外の世界との繋がりを感じられるこの状態こそが、私にとって真の成功であり、最大の喜びであると思うこの頃です。

ラオスでの歯科医師へのレクチャー

■佐藤貴映さんの歯科クリニック
ひかり歯科クリニック

フェイスブック

2026年1月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子