賢者タウとその弟子サトルの物語。サトルが日常のいろ いろなことを賢者タウに尋ねます。あなたも賢者タウ になったつもりで考えてみましょう。
幸せになるために捨てるもの
先生〜!
おお、サトルか。
すっかりご無沙汰しています。
忙しいことはいいことじゃ!
はい。でも、お会いしたかったです。この頃、「もっと幸せになりたい」と相談を受けることが多いんですよ。でも、僕みたいな若輩者では、なかなかいいアドバイスができなくて。
幸せを感じられる脳がなくては、幸せになれんからのう。
はい。皆さん、物質的にはある程度豊かだし、大きな悩みがあるわけではないんですけど、なぜか不自由感があるんですよね。
なるほど。ところで、「幸せを感じられる脳」になるために捨てるべきものは何じゃ?
えーと、えーと。
被害者意識や罪悪感でしょうか。
その通りじゃ。無責任で攻撃的な思考、これがある限り、お金がいくらあっても本物の幸せは感じられんのじゃ。タウ理論で教えていることは、世界の真の姿じゃ。現象はすべて、自分の脳の中で起きていることじゃ。つまり、この世界が存在するのは自分がいるからじゃ。自分こそ、世界で一番大切な存在じゃないか。それなのに、被害者意識を持っているとしたら、それは究極の怠慢なんじゃ。脳を掃除すると、自分の重要性がわかってくるぞ。そのためにも、ある程度生きてきた人は、被害者意識や罪悪感をちゃんと修正して捨てる必要があるんじゃ。
はい! でも、それだけで幸せになれるのでしょうか?
幸せになるために増やすもの
被害者意識や罪悪感を修正して捨てるのは基本じゃ。じゃが、何かを捨てたなら、何かを増やさなくてはいけない。増やすものこそ、枯れることのない幸福の泉じゃ。それは、何じゃと思う?
うーん。何だろう。お金ですか?
お金は結果として入ってくるものじゃ。なにより脳内に増やす必要があるのは、生産思考じゃ。
生産思考?
そうじゃ。生産とは生み出すこと。別の言葉で表現すれば、未来、創造、製造、制作、クリエイト、出産などなど。とにかくこの世界に、自分がいなくては存在しなかった付加価値を生み出すことじゃ。人が本当に満足するのは、自分の価値を知ったとき。それは、この世界に豊かさを自分が提供できると実感できたときじゃ。すると、不自由感がどんどん減っていく。もちろん、生産したものが、多くの人にとって価値あるものなら、それはお金という結果になって返ってくる。お金は価値の証明であり、行動と行動、物質と物質の中間エネルギーじゃ。そして、そのお金を使って、さらに大きな生産をすることができる。生産思考こそ、人生に複利効果を生むんじゃ。
なるほど。僕は、これまで消費思考ばっかりでした。遊びたい、洋服が欲しい、旅行へ行きたい。そのために働こうと思っていました。
スタートではそれでも良い。欲しいという気持ちを使って、行動が増えるからな。じゃが、自分が使っている時間やお金が、生産のためなのか、消費だけのためかは、よく考えることじゃ。本当の豊かさは、豊かさを生み出す人にしか得られない。おまえにしかできない使命を果たすことが、最終的におまえに幸せをもたらすのじゃ。
ありがとうございます!生産思考を増やします!