人を変える魔法が効かない?
先生~! こんにちは!
おお、サトルか。元気か?
はい! フラクタル心理カウンセラー白石美帆先生の『ひとを変える魔法』(同文舘出版)の読者から、カウンセリングをお願いされることが増えました。僕も何度も読みましたが、本当に面白い本ですね。
そうじゃ。この世界は、自分の思考の完全投影じゃ。フラクタル心理学を学ぶと生きる醍醐味がわかるんじゃ。
はい! ところで、今日は質問があって来たんです。
ほう、なんじゃ?
セッションをしていて、バチッと結果が出る人と、どうにも変化しない人がいるんです。皆さん、一生懸命修正をしてくれているんですが、なんだかスッキリしない人が一定数いるんですよ。例えば、先日も引きこもりの息子に困っているお母さんのセッションをしたのですが、「嫌なことはしたくない。遊んで暮らしたい」という思考を自分の中に発見されて、「チャレンジするのが楽しい。働くのが好き」という思考回路に修正したんです。でも、どうしても息子さんの生活態度が変わらないそうです。僕もどのようにアドバイスしていいかわからなくて。
なるほど。それは、フラクタル構造が関係しているのかもしれんのう。確認してみたか?
え? フラクタル構造?
なんじゃ。人を変えたいなら、TAW理論の2つの概念を踏まえなくてはいかんじゃないか。
先生、そこのところをもう一度教えて下さい!
フラクタル構造で生まれる世界
よかろう。TAW理論の特徴はいろいろあるが、「思考が現実化する。100%例外なく(=一元論)」と「フラクタル構造」は絶対にはずせない概念じゃ。
はい。
この世界は一元じゃ。相手に見ているものは、自分がもともと持っている思考回路じゃ。だから、自分が思考回路を修正することで、結果として相手が変わる。
はい。それは良くわかります。
つまり、我々は、自分の思考回路を外側の世界に投影しているということじゃ。これを完全投影という。そしてもう一つ重要なのは、投影するときは複数のスクリーンに投影されるということじゃ。これをフラクタル投影と言うが、このことを通常は気づかない。なぜなら、スクリーンが変わるごとに、意味づけが変わり別人がいるように脳が錯覚するからじゃ。
だから、フラクタル投影で具現化した現象には、すべて同じルールを適用しなくてはいけないんじゃ。これを「法を統一する」と言う。そうでなければ、一方で問題の思考を修正しながら、一方で増やしてしまうことにもなりかねないんじゃ。
ああ! そうでした!! そういえば、その方は、職場でも、趣味の会でも、どこに行っても率先して、できない人の世話をするそうです。そんな自分が誇らしいようでした。そうか、わかったぞ! 「できない」は言い訳で、「嫌なことはやりたくない」ともともと根っこが同じなんですね。そんな人を助けること自体が逆に思考を増やしていたんだ。修正するときは、フラクタル構造で起こっている出来事にも注意しなくちゃいけなかったんですね。
そうじゃ。この世界は、同じ思考回路からたくさんの影が生じているようなもの。この影は互いに相似形じゃが、それを見抜くことができるカウンセラーは少ない。一流のカウンセラーになりたければ、一元論とフラクタル構造をもっと深く理解することじゃ。
先生、ありがとうございます! 勉強しなおします!