実家の売却がうまくいき、理想のマンションが手に入って

親のせいをやめて、自分の人生を創っていくと決め、人生を楽しむようになると、不動産売買でイメージ通りのマンションが得られたという山浦由美子さんからお聞きしたお話です。

心理セラピスト
山浦由美子さん
東京都在住

自分で決断して自分の人生を歩めるようになりました

母の病気と私の思いの関係がわかり

離婚して、6年前に娘を連れて実家に戻り、母と一緒に暮らすようになりました。経営していた子供服の店の売上が上がらず、この先どうするか悩んだ末に受けた心理セラピーで、フラクタル心理学のことを知りました。その後、店は閉めることになりましたが、その頃から、母の鬱症状がひどくなってきたのです。

母は私が高校生の時に躁鬱病を発症して、20年以上苦しんできました。以前は薬を飲んで1ヵ月もすれば症状は改善しましたが、ここ半年以上、鬱状態から抜け出せずに、ほとんどの時間をベッドで過ごしていました。

母の様子を見ると苦しくなったり、イライラして母に当たることもあったので、このままでは私のほうがおかしくなると、思い切ってフラクタル心理学を受講したのが一昨年のことです。

入門講座で「相手は自分の深層意識(潜在意識)の投影」と学び、母を今の状態にしているのは私だと知りましたが、今まで心の勉強をしてきたこともあり、そうかもしれないと受け止めることができました。もしそうならこの状況に何のメリットがあるのだろうと掘り下げていくと、「私は母に甘えたくて、母と一緒にいたくてこの状況をつくり出したのだ」という思いを見つけたのです。

そして、「母から頼られ、必要とされることで、私は自分の存在意義を感じ、自己満足や優越感を得ているのだ」と気づくと、私は一刻も早くこの思いを変えて、もっと自分自身に集中して、自分の人生を創っていこうと決めたのです。

ところが、そう決心して間もなく、昨年3月に母が亡くなってしまいました。自分の人生を生きると気持ちを切り替えたところで、母が逝ってしまい、私は深い悲しみと後悔の念に苛まれました。

自分を認めて心機一転する決心がついて

個人セッションを受けると、「お母さんに対して言いたかったことを出し切っていいのよ」と言われて、我慢しないで恨みや責める気持ちもノートに書き出してみました。すると今度は罪悪感が出てきましたが、自分の気持ちに寄り添い、湧き上がる思いを残さず感じるようにしていくと、母がしてくれたことや母との楽しい思い出も頭をよぎるようになりました。

症状が治まっているときには、好きな趣味にいそしみ、旅行にもたくさん行き、母は母なりに自分の人生を生きたのだと納得すると、「毎日泣いてばかりいないで、私も前に進もう」と思えるようになったのです。

昨年10月に受けた初級講座で、ポジティブな出来事を思い出すワークをしたことも転機になりました。自分に自信がなくて、自分で決められず、子供服の店も人から勧められて始めたようなものでしたが、ワークで思い出を書き出すうちに、これまで、やってきたことも、できたこともたくさんあったと思えて、自分自身を認められるようになったのです。

何かうまくいかないことがあると、母のせいにして、母を恨んできましたが、うまくいかないのは母のせいではなく、私が自分で責任を持たず、やるべきことをやっていなかったからだと、自分の努力不足を認めることもできました。

また、日常生活で家事やそのほか、娘のためにしてきたことを数え上げると、母も同じように私のために多くのことをしてくれていたことに気づきました。母がたくさんの愛を与えてくれたことに感謝できると、きっと母は私に楽しんで生きて欲しいだろうし、私が幸せになるなら、実家を売ることも責めないだろうと思えて、環境を変えて心機一転する決心がついたのです。

実家が売れて、理想にかなう転居先も決まる

実家は山手線駅に近く、立地も良いので、売却できれば近くに中古マンションを買って移ろうと考えました。私は生まれ育った土地が好きでしたし、近くなら娘も転校しないで済みました。ところが、不動産屋さんから言われた価格は思いのほか低く、それよりも高い価格で売り出してはみたものの買い手は見つかりませんでした。

せっかく親が土地家屋を残してくれたのに、それを売却した結果、自分が納得できないところに住むのは親に申しわけないと思い、講師に相談すると、「悶々と悩んでいないで、まずは自分を楽しませなさい」とアドバイスされました。それをきっかけにメイクを学び、おしゃれもして、娘と一緒に旅行にも行って楽しみました。すると、帰ってきてすぐ、今年5月の連休明けに買い手が決まったのです。

3ヵ月以内に明け渡さなければならなくなり、転居先を探すことになりましたが、山手線駅ということもあり、中古マンションでも分譲時よりも1千万も2千万も値上がっていて手が出せない価格でした。講師に相談すると、「自分が住みたいと思う理想を全部出してみなさい」と言われました。

そこで、「絶対に自分が住みたいマンションに住む」と決めて、理想のマンションで生活しているシーンを毎日毎日イメージしました。程なくして、分譲時と同じ価格で売り出されていた良心的な物件が見つかったのです。売却する実家の近くで築5年という、理想にかなうマンションで、娘と二人で小躍りして喜びました。

私が自分で決めることができるようになると、娘も自分で決めて自分で行動するようになり、大きく成長しました。母のことがあってから申し込みが入らなくなっていた心理セラピストとしての個人セッションの仕事も、実家が売れると決まって以降、急にパタパタと入るようになりました。人生を楽しみ、自分を良い精神状態にしておくことは、本当に大事なことだと実感しました。

今回の実家と転居先の売買では、自分で何かを決められなかった私が、すべて自分で決めて、たった3ヵ月で大きな金額を動かして思い通りの結果を得ることができました。フラクタル心理学でいう「思考は溜まると現実化する」「自分の人生は自分で創れる」を体感できたように思います。

これからセラピストとしても、親に対する恨みや不満を解消して、自分で自分の人生を創れることをたくさんの方に伝えていきたいですし、親子関係を改善する講座なども開いて、意欲的に取り組んでいきたいと思っています。

■山浦由美子さんのブログ
親子関係が一生を決める!心が自由になる幸せの法則

2021年11月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子