アンティーク家具に囲まれた素敵なアトリエを料理教室として手に入れて!

フラクタル未来計画手帳に目標を書き込むと、料理教室として庭付きのアトリエが見つかり、生徒さんも増え続けているという深田和恵さんからお聞きしたお話です。

料理教室主宰 フードライフデザイナー
 深田和恵さん
  東京都在住

母からのバトンを胸に、料理の仕事を発展させていきます!

入門・初級講座を受けて自分の思考を知る

社会教育主事という専門職の非常勤職員として区役所に12年間勤めていました。ダブルワークが認められていたので、自宅で料理とパンの教室も主宰していました。フラクタル心理学は友人から話を聞いて、2013年にマスターコースの入門・初級講座を受講しましたが、フラクタル心理学に興味を持ったのは、もともと人生をよりよく生きたいという強い思いがあったからでした。

というのも、18歳の時に父が突然他界して、一夜にして人生が変わる経験をしていたからです。「お母さんと弟を置いて行けないよね」と親戚に説得されて、合格していた横浜の大学への進学を諦めて、地元の商工会議所に就職しました。1年経って、どうしても大学進学を諦めきれず、母に許しをもらい、商工会議所を辞めてバイトをしながら受験勉強をし、翌年、地元の国立大学に合格して、母から援助を受けることなく自分で大学に行きました。

「よくぞ頑張った」と、私の中では美談でしたが、講座を学ぶうちに、それは私が創り出した現実であり、私は自ら悲劇のヒロインとなって、頑張る自分を演じたかったのだと知り、衝撃を受けました。即座には信じがたい話でしたが、フラクタル心理学は理路整然としていて、どこを取っても疑うところがありませんでした。

その後も、機会あるごとにフラクタル心理学の復習会に出ては、その時々の自分の問題や課題について、講師や参加者と掘り下げて答えを見つけていきました。

見下していた母への感謝

さらにステップアップしたくて、3年前に中級・上級講座を学ぶと、家族関係の話の中で、母に対する思いが蘇ってきました。私が高校生の頃、「女は学歴よりも良い人に巡り合って結婚するのが幸せ」と母は考えているようでしたが、弟は「大学に行かせる」と言うので、弟と扱いが違うことに不満を覚えました。

私は子供の頃から身体が弱く、結婚して長女を妊娠すると、切迫流産になりかけて入院しました。週末ごとに、地元で働いていた母を東京の病院まで呼び寄せては、私の相手をさせていたのです。おまけに「和恵は体が弱くて大変だね」と母が言うと、「お母さんが私を弱く産んだからよ」と言い返す始末でした。

私も娘を二人持ってみて、「よく親にそんな酷いことを言えたものだ。母はさぞ辛かっただろう」と母の気持ちがわかるようになりました。

講座でさらに子供の頃を見ていくと、私は初孫で、七五三のお祝いには親戚中が集まりましたし、洋服はいつも母の手作りで、「女の子なんだから可愛い方がいいよ」と、髪の毛も毎日綺麗に結ってもらい、とても愛されて育ったことを思い出しました。

四季折々の行事を伝統食で祝う家庭に育ち、祖母や母からそれを受け継いだからこそ、料理教室にも麴などの日本の伝統食や自然食を取り入れて、特別な価値として私の強みにできたのです。

講師から「何といっても親への感謝ですよ」と言われたことが響きました。講座の最終日には母を見下してきたことを本当に申し訳なく思い、心の中で母にこれまでのことを詫びると、自然と涙が頬を伝いました。

料理教室のための理想のアトリエを引き寄せる

その後、母が亡くなったことが転機となり、親に報いるためにも、親から渡されたバトンを次の世代に渡していこうと覚悟しました。行政の仕事をやめて料理教室一本に絞り、2年前のお正月からフラクタル未来計画手帳を使って目標達成までのビジョンを描き始めました。

まず、「料理教室のためのアトリエを持つ」「寒くなる前までに決まる」と未来手帳にその年の目標を書き記して、実際に、不動産屋さんと物件を見て歩きました。いくつも物件を見るうちに、具体的な希望も出てきて、「静かで明るい、窓がたくさんある、南向き、日差しと風を感じる」と手帳に書き加えました。

以前、友人たちから「あなたの料理教室にぴったりな場所が吉祥寺にあるのよ」と言われたことがありましたが、その時は、自宅を出て家賃を払ってまで料理教室をやる気などさらさらなく、「吉祥寺なんて住みたい街人気No.1でしょ、ムリ、ムリ」と受け流していました。

不動産屋さんと別の物件を見に行く前夜に、その友人たちとZoom飲み会をすると、再度、吉祥寺の物件を勧められたのです。講座で「相手の言葉は自分の深層意識の声」と学んだのを思い出して、翌日、不動産屋さんに聞くと、その物件はちょうど賃貸に出ているとわかりました。すぐに内覧すると、庭も付いた素敵な一軒家で、私の条件をすべて満たしていたのです。10ヵ月探し続けて、これほどの物件は他にはないと思い、予算は多少上回りましたが、即座に契約しました。

レッスン数と生徒数も増加して

家具も食器もアンティークで揃えて、業務用のガスオーブンを取り付け、調理台もオーダーして、半年かけて私の城であるアトリエを整え、本格稼働させたのが昨年8月です。生徒さんが「すごく居心地が良くてリラックスできます」と喜んでくれるのが嬉しくて、ここで食を通して笑顔と幸せを人に繋いでいこうと強く思いました。

そこで、フラクタル未来計画手帳に「向こう1年間で、今までの生徒さんがさらにコアな生徒さんになる」「新たな生徒さんが毎月3名増えて、その方たちが毎月リピートしてくれる。ファンを増やす」と記すと、その後、既存の生徒さんのレッスン回数が増え、新規の生徒さんも毎月3名ずつ増えてリピートしてくれて、受講者の延べ人数も毎月1.5から2倍ほどに増えたのです。

また、「単発講座だけでなく、技術向上を目指す連続講座を増やして、安定的な経営を目指す」と記すと、1年半前には1クラスだった連続講座が、今では6クラスまでに増えました。

フラクタル心理学で私の大きな勘違いを知りました。軌道修正して夢に照準を合わせ、フラクタル未来計画手帳を使って目標設定すると、仕事の環境が一変しました。まだスタート地点です。これから「食を通して出会った人を健康で幸せに、笑顔にしたい。そのために、いつも最高の自分を発揮する」と思い定めて、食の道を邁進したいと思っています。

■深田和恵さんの料理教室のホームページ
Kazue Food Life Kitchen

2022年1月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子