働く意欲もなかった私が 今では保険の代理店を育てる「育成代理店」に昇格して

自分の思い違いに気づくと、保険の仕事で好成績を取り、評価されるまでになったという新川麻美さんのお話です

保険代理店・ファイナンシャルプランナー
 新川麻美さん
  富山県

偏頭痛が出なくなり、主人の母ともうまくいくように

――学んだきっかけをお聞かせください

当時、私は娘を妊娠中で、落ち込みやすくて、不安でいっぱいの人生を送っていました。憧れていた方に「どうしたらそんなに明るくなれるのですか?」と聞くと、「思ったことが現実化するって聞いたことがある?」と聞かれて、フラクタル心理学開発者の一色真宇先生の『自分革命』(角川フォレスタ刊)を読むように勧められたのです。

さっそく読み始めて、巻頭にある「自分を知るためのチェック」という項目を夫と一緒にやってみると、私は脳が子供のままで、主人は大人脳という結果でした。主人に対しては不満だらけでしたので、どうして私のほうが子供脳なのかと疑問が残りました。

それから4年ほど経って、娘も幼稚園に行くようになり、ママ友から地元でも講座が受けられると聞いて、フラクタル心理学の受講を始めました。

講座では「思考が現実化する。体に出る症状も自分が起こしている」と学び、それなら私が長年悩まされている偏頭痛はどうなのだろうと思い、どんな時に偏頭痛が出るのかと考えると、自分にダメ出しして、自分を攻撃している時だとわかりました。

「自分を責めていると、周りから責められるような状況になりますよ。自分の本当の望みに寄り添ってみなさい」と講師に言われました。たしかに周りから冷たくされたり、雑に扱われていると感じることがあったので、落ち込んだときには「大丈夫だよ。本当はどうして欲しかったの?」と自分に寄り添うようにしました。

ちょうど初級講座が終わる頃、運転中にバックミラーに写る自分の顔を見て驚きました。よく眉間にシワを寄せていたので、人から「何を怒ってるの?」と聞かれることがありましたが、眉間のシワがなくなっていたのです。そういえば、偏頭痛も出ていません。思いが変わると表情や体調まで変化するのだと体感しました。

主人の母との関係も変わりました。主人とは離婚前提で過ごしていたので、実母から貰ったお金で、娘と二人で2週間ほど海外旅行に行ったときも、うるさく言われたくないからと、主人の母には知らせずにいました。

主人の実家はすぐ近くで、主人の母から「ずっと家の電気がついていないから、どうなってるのかと思ってSNSを見たら、海外にいる写真がアップされていて驚いた。そういう時は言っていってね」と怒られました。

主人の母からは娘の前でけなされることもあり、「信じられない」と講座で話すと、講師から「お母さんはあなたの未来の姿ですよ」「相手が正しいとしたらと考えてみなさい」と諭されました。言われた通り、「主人の母は正しい」と考えてみました。すると、厳しく言うのは愛情があるからで、心配だから注意するのだと気づき、「すみませんでした」とこれまでのことを謝りました。「たいへんな変わりようね」と主人の母が言うので、「心理学を学びました」と言うと、「すごい教室ね」と感心されました。

生活費を調べたら夫の働きがわかった

――一番衝撃的な気づきはなんでしたか?

はい、もともと私には「お金がない」という思いがあって、そのことを講座でも訴えていました。娘が赤ちゃんの頃にヨガやベビーマッサージの資格を取り、たまに講師として呼ばれることはあっても、それ以外は仕事をしていなかったので、足りない分はカードを使って、実母に「これだけ請求がくるからお願いします」と支払いを回していました。

ある時、講師が「新川さんはどうしても認めたくないことがあるらしいですよ。皆さん何だと思いますか?」と受講生たちに聞いたのです。みんなそれが何かわかるのか、クスクス笑っていました。答えは「自分にはお金があり豊かであると認めたくない」ということでした。お金があると認めると、やらなければならないことが見えてくるので、認められないというのです。

始めは混乱しましたが、次第にその意味がわかってきました。講座では「お金は愛」と教わり、お金がない、つまり、愛されていないと言っているうちは依存できるし、援助もしてもらえます。実際に、講座の受講料は祖父から貰ったお金で賄い、生活費も夫が出してくれているので、生活していくお金がないわけではなく、好き勝手にするお金がなかっただけでした。

「とにかく何でもいいので一度働きに出ましょう。そういう癖をつけるのが先です。とりあえず、100万円貯めてみましょう」と講師から告げられました。

あらためていくら生活に必要か書き出してみると、私には到底稼げない金額でした。「男性の愛はお金です」「汗水垂らして日中働いたお金を家族につぎ込むことが、愛以外の何なのでしょう」と講師から教えられると、私と娘が何不自由なく暮らしていけるのも主人のお陰だとわかり、今まで文句ばかり言ってきたことを本当に申しわけなく思いました。主人のこともそうですが、厳しい人と思ってきた父もまた、家族思いの優しい人だったのだとわかったのです。

保険の仕事で昇格して 娘も目標を持つようになって

――ご家族との関係が良くなって、他に変化はありましたか?

家族に愛されていたとわかると、私も自分の人生を自分の力で生きたいと思うようになりました。娘が小学校に上がって時間的な余裕もできたので、知り合いから勧められた保険の営業の仕事と、週に数日ですが、ホテルのフロントの仕事を始めました。

講座では「型にはまりなさい」と講師から言われ続けていましたが、これまで継続が苦手で、新卒で就職して1年続けるのがやっとでした。人に言われたことはやりたくないし、注意されたら攻撃されたように感じて、人といるのは居心地が悪かったのです。講座を学んで「自分が自分の世界を創っている」ということが腑に落ちてくると、自分の思い込みや勘違いに気づき、まわりで起こる出来事に気分が波立つこともなくなりました。

それどころか、保険のお客さまから「こんなに丁寧に説明を受けたことがない、すごくわかりやすかった」と喜ばれると、もっと頑張ろうと思うようになりました。保険の仕事はやればやるだけ報酬も得られますし、まわりからも「営業に向いている」と言われてやりがいを感じました。

前例を見ない好成績と評価されて、今年の1月には昇格して、代理店を育成する、育成代理店の資格も取得しました。昨年9月にファイナンシャルプランナー3級の資格を取りましたが、今年は2級に挑戦するつもりです。

――娘さんにも変化がありましたか

娘は「どうして私からこんな子が生まれたのだろう」というくらいしっかりした子で、幼稚園の先生からも「飾り付けをしていたら、『先生いつも私たちのためにありがとうございます』と言われました。気遣いができる優しいお子さんですね」と褒められました。講師からは「新川さんも深層意識にはとてもしっかりしたところがあるのでしょう」と言われました。

娘は幼稚園からバレエを習っていますが、小学生になると、同じバレエ教室の出身で、宝塚に所属する先輩の活躍を生で見て、自分も宝塚を目指したいと言うようになりました。毎日家でも練習していますが、私が目標を持つと、娘も目標を持つようになったのでしょうか、応援してあげたいと思っています。

主人の実家との家族付き合いも私が間を取り持つと、主人はすごく嬉しそうで、私が娘と一緒に実家に顔を出したあとには、「今日もありがとうね」と声をかけてくれます。フラクタル心理学の講座を受けたことで、私が子供脳ばかり使っていたために、問題をつくりだしていたのだとわかりました。今は、大人脳が使えるようになって自分自身を活かせるようになりました。これからもさらに成長していきたいと思っています。

2022年4月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子