離婚の危機から一転して夫婦関係が改善 家を新築するための最高の土地が見つかって!

自分の感情に素直に向き合い、自分が自分の一番の理解者となることで、ご主人との関係も改善して、仕事にも幅ができたという庄司祐子さんからお聞きしたお話です。

美容矯正師 心理セラピスト
 庄司祐子さん
  静岡県在住

主人に求めていた思いの本質を知る

――学んだきっかけと最初の気づきをお聞かせください

結婚前から身体の美容矯正の仕事を始めていました。結婚して娘が産まれると、主人との諍いが増えて、離婚を考えるまでになりました。離婚するには自活できなくてはと、美容矯正の仕事に何かプラスしてできることはないかと思っていたところ、フラクタル心理学の話を聞き、自分の強みになると思い、学び始めたのが3年前のことです。

講座では、「360度自分」で「主人は私の心を映し出すスクリーン」なのだと教えられましたが、家庭を顧みずに飲みに行ってしまうわがままな主人が私であろうはずがないと思っていました。すると講師から「あなたも『娘を一生懸命育ててるんだから、私が中心で、私が一番偉い』と思っていませんか」と問われて、「私の意見が尊重されるべき」と思っていたことに気づきました。

私も主人と一緒で自分中心に考えていたと知り、「自分の心が外側に映し出される」ということが少しずつわかってきました。「家事育児はあなたの仕事ですよ」と講師から言われて、家事育児も主人に手伝ってもらって当たり前と思っていたことや、私と結婚したのだから、私のことをわかってくれて、察してくれて当然と思い、自分の感情をそのまま主人にぶつけて、トラブルの原因を作っていたことにも気づきました。

講座で誘導瞑想をしていくと、弟が生まれた時のことがイメージされました。私には2歳下と5歳下に弟がいますが、弟が生まれると、母を取られたと思い、「もっと母と一緒にいたかった。もっと私のことを世話してほしかった。注目して欲しかった」という思いが深層意識に残り、結婚すると、今度は、その思いを主人に向けてしまったのでした。

深層意識を修正するために、3歳ぐらいの幼い自分をイメージして、「弟が生まれてきてお母さんを取られてしまったと感じて悲しかったね、寂しかったね。でもね、それまでずっと一人っ子だったから、お母さんはたくさんいろいろなことをしてくれたんだよ。あなたはもう一人でできるよ。自分でできるようになると楽しいよ」と、感情が昂った時や、夜寝る前に深層意識に言い聞かせました。

自分の感情を言葉にしてわかったこと

――ほかにも思いが変化したところはありますか?

弟が生まれて、世話されなくなったことに落胆すると、今度は「もうお姉ちゃんなんだからそんなに怒っちゃいけない、我慢しなきゃいけない」と、感情を抑えるようになりました。その時に抑えた気持ちが結婚後に出てきて、主人だけでなく、母や娘にも「どうして私の気持ちをわかってくれないの」と感じていました。そのくせ、自分で自分の感情に向き合えなかったのです。

講師から「感情そのものには良い悪いはありません。今どう感じているのかわからなければ修正すらできませんから、それを良い悪いと判断する必要はありません」と諭されて、「まず自分がどう感じているのか、声に出してみるといいですよ」とアドバイスされました。

ある時、主人と言い争いになり、「どうしてそんなことを言われなければいけないの」と悔しくて涙が込み上げた時に、怒りを抑えず、そのまま感じるようにしてみました。しばらくすると、湧きあがった感情がスッと落ち着く瞬間があり、本当の思いが顔をのぞかせたのです。

「怒りで隠していたけれど本当はすごく寂しいと思ったんだね」「ものすごく不安だったんだね」と、自分に言い聞かせるように言葉にすると、もう一人の自分が本音を初めて聞いてもらえたように感じて胸が熱くなりました。

それと共に、「お母さんは私のことを何でも察してくれると思うのはやめようね。自分の思いは自分の言葉でちゃんと伝えようね」という修正も自分に言い続けました。自分が自分の理解者になれたからか、「誰かにわかってほしい」という感情が薄らぎ、私のことを信じて厳しく育ててくれた母や、働いて私や娘を養ってくれる主人に対して、感謝の思いが湧いてきました。

――その後、ご主人との関係はどうなりましたか?

主人とは話もできないと思っていましたが、普通に話ができるようになりました。相変わらず週に三、四回は会社の人と飲みに行っていましたが、今までと比べるとそんなに問題だとは思っていませんでした。しかし、講師に「それは家が落ち着かないからでは?」と言われ、まだ主人が家に不満を持っていることに気づきました。

自分の思いを掘り下げてみると、主人が夕食時にいなければ、夕食は簡単なもので済ませられてラッキーと思っていることや、いつも忙しくして、家庭でホッとできる雰囲気を作ってこなかったことにも気づきました。

そこで、以前から教えられていた「家事や育児は私の仕事」という修正文を再度、自分に言い聞かせました。また、主人が飲みに行くのはみんなでワイワイするのが好きだからで、家でもその環境を作ろうと、娘と3人でテレビを見たり、家族団欒の時間を努めて作るようにしました。

娘の変化と成長 

――娘さんにも何か変化がありましたか?

娘は暗いと怖がって一人でトイレに行けませんでしたが、小学校1年生の時に講師に相談すると、幼い時のことを尋ねられて、赤ちゃんの時に黄疸で光線治療を受けていたというと、「原因はそれですね」と言われました。

光線治療では目隠しをして全身に光線を当てますが、泣いてもわめいても誰も来てくれずに放っておかれたことがトラウマとして残り、暗くて狭いトイレは、その状況を思い出させるので、娘は怖くて行けなくなったのです。

そこで、娘に写真を見せながら黄疸治療の説明をした後に、目をつむらせてイメージの中でその時の状況を再体験させました。「怖い」と言い始めたので、「光線治療中は怖くないのよ。ぬいぐるみがたくさんあって可愛いお部屋なのよ。そこに1日いれば元気になって、ママと一緒に帰れるよ」と言うと、娘は落ち着いてきました。その後、暗くても怖がることがなくなり、一人で電気をつけてトイレに行けるようになったのです。

それから、私も娘も人がどう思うかを気にし過ぎるところがありましたが、私が自分の感情を一つずつ確かめながら、本来の自分を出せるようになると、3年生になった娘も、友だちのことを気にし過ぎずに、しっかりと自分の意見を言えるようになりました。

――仕事への取り組み方は変わりましたか?

ほかのことに意識が取られることが少なくなり、仕事に集中できるようになると、お客さまも増えました。美容矯正と心理セラピストのスキルを併せ持つセラピストを養成する講座も新たに始めました。身体の矯正とともにメンタル面のケアができるセラピストを育てて、女性の精神面での自立を応援していきたいと思っています。

娘を連れて離婚しようと思い、自分に強みをつけるために学んだフラクタル心理学ですが、仕事のスキルアップになっただけでなく、私自身の深層意識が変わったことで、主人との関係が改善しました。夫婦で同じ方向を目指す覚悟ができると、家を新築する話が進み、貯蓄への意識も強まって、主人が飲みに行く回数もぐっと減りました。

つい先日のことですが、私も主人も娘も「ここが良い!」と思える最高の土地が見つかりました。自宅兼サロンを一から好きなように建てるのに十分な広さがあり、日当たりも良く、お客さまも来やすい場所で、望みがすべて叶いました。これから新たなステージに向かって家族で共に進んでいきたいと思っています。

2022年7月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子