現実をつくり出しているのは自分と気づくと 母が変わり、私たちの職場環境も仕事への取り組み方も変わりました!

姉妹で受講したことで深層意識の修正が進んで、母親が元気になり、仕事環境も一変してリーダーにもなれたという山城綾乃さん、いづみさんのお話です。

      看護師
山城綾乃さん(姉)
山城いづみさん(妹)
沖縄県在住

依存的な母のこと 職場で大変なことが起きる理由

――学んだきっかけと最初の気づきをお聞かせください

綾乃さん:

インターネットでフラクタル心理学を知って体験講座を受けました。その内容に驚いて、妹を誘って一緒に受講し始めたのが5年前です。講師からは「深層意識同士なので、二人で学ぶと成長が倍早いですよ」と言われました。

私が中学3年、妹が小学5年の時に両親が離婚して、母方の祖父母の援助を受けながら、母と3人で暮らしてきました。2003年に私が看護師になると、母が生活費をすべて私に頼るようになり、妹も看護師になってからは二人で母の生活をみるようになりました。

26歳で結婚して2人の息子にも恵まれましたが、7年後に離婚しました。妹も結婚しましたがほどなく別れてしまいました。私が35歳の時に、母の依存がピークに達したと感じ、妹と二人で一旦母との連絡を断ちました。どうしてこんなに大変な人生なのかと二人で嘆きましたが、それから1年ほどが過ぎて、病院の内科の同僚から、母が心臓の検査を受けると聞いて心配になり、久しぶりに母に会ったところ、母は当時65歳でしたが、80代後半に見えるほど老けて、階段も登れないくらい痩せこけていたのです。

ちょうどフラクタル心理学を学び始めていたので、講座のワークで誘導瞑想を受けると、「母に叱られてばかりで辛い。もっと面倒を見てほしい」と満たされない思いが私の深層意識にあるとわかりました。「お母さんはしっかりして欲しくてあなたを叱ったのよ。とても大事にされたのだから、不満足感で生きるのをやめなさい。今感謝できるものに目を向ければ、人生を楽しめて、幸せをいっぱい感じられるよ」という修正文をつくって読みました。

――綾乃さんは仕事でもフラクタル心理学を活かされましたか?

綾乃さん:

病院では小児科の新生児集中治療室と脳外科や整形外科の混合病棟に所属していましたが、患者さんが脱走したり、病状が急変したり、同僚がミスをするといったことが日常的に起きていました。講座で「病棟の患者さんは私が守るし、病状が急変したら私が駆けつける」と自分の思いを話すと、「正義を見せつけるための物語が起きていますね」と講師に言われて憮然としました。私が正義を振りかざすから、ドジの同僚が出てきて、患者さんも急変するのであって、周りをダメ扱いして、自分を引き立てる物語をつくっているのは、他でもない私だというのです。反発したくなりましたが、とにかくやってみようと、「周りの人はみな有能だよ、『私が、私が』はやめようね」と自分の深層意識に言い聞かせました。すると、不思議なことに起こる現象が穏やかになっていったのです。

講座で学び始めて2年目、39歳の時に17年間勤めた職場を辞めて、市立病院に転職しました。前職と同じく新生児集中治療室の所属になりましたが、スタッフがみな有能で驚きました。突拍子もないことは起こらないし、赤ちゃんも小さく産まれても元気に退院する子ばかりでした。「フラクタル心理学は人生乗り換えの法則です」と講師が言っていましたが、自分の見える世界が確実に変わったことを実感しました。

この頃、母も一人で病院を受診できるようになり、おしゃれをして病院に行くと、娘が来たのかと間違えられたようで、それほど若返って元気になっていました。

イライラしなくなり職場が楽しくなって

――いづみさんの変化もお聞かせください。

いづみさん:

私は子供の時から母が怒っていてもスルーして、母の言うことを聞かない子でした。自分が正しいという思いが強く、頑なでした。離婚した理由も、仕事で疲れているときなど、自分のタイミングで家事をしたいのに、まだ片付いていないと咎められて喧嘩になり、その悪循環から抜けられなかったからです。

講座で学んで、「他人の意見を受け入れると、違う自分が見えるよ。自分を変えることで良い方向に行くよ」という修正文をつくりました。録音して休みや寝る前にずっと流していると、気づいたらイライラしなくなっていたのです。自分がすべての現象を起こしてると気づいてからは、何でも前向きに取り組めるようになり、仕事も楽しいものに変わりました。

メディカルスタッフコースと家族関係コース受講後の変化

――お二人でメディカルスタッフコースも受けられたのですね?

患者さんのイライラやわがままもすべて、自分の心を映していると学んできましたが、特にメディカルスタッフコースを受けてからは、患者さんの様子が変わってきました。すぐに激怒するので要注意とされていた患者さんが、私には笑顔でまるで別人のようだったことがあり、自分の思いが変わったのだと気づきました。

これまで寄り添う看護を理想として、患者さんの話を傾聴して、一緒に泣いたり、笑ったりしてきましたが、それはとても疲れることでもありました。講座では、患者さんに寄り添ったとしても、自分の精神的な疲労を残さない働き方をしなければいけないと教わりました。そこで、患者さんと接するときには、病気にフォーカスし過ぎずに、入院前にしていたことや好きだったことを思い出してもらい、「元気になったらまたそれをしましょう」と切り替えるようにしたところ、酷く疲れることがなくなり、患者さんも元気になるのが早くなりました。

また、今の病院に来て2年目ですが、「みんなすごいね、尊敬するよ~」と周りを認めて、和気あいあいと働いていたら、みんなから頼られて、リーダーに任命されました。以前の私は「あなた何でそんなことわからないの? そこ勉強してるの?」と、まるで鬼看護師でしたが、力の入れどころが変わりました。できることを振りかざしてはリーダーになれない、人柄や人望でみんなをサポートできる人がリーダーになれるのだとわかりました。

――その後、お母さまはどうなりましたか?

綾乃さん:

依存的なところは変わりませんでした。私がやってあげないと母は生きられないと感じていましたが、家族関係コースを受けて、「あなたがお母さんのことが好きだから、そういうお母さんになってるんですよ」と講師から言われて愕然としました。私が母のことが好きで、頼ってもらいたいから、母が頼ってくるのだということが腑に落ちた途端、母の態度がコロッと変わり、依存がなくなりしっかりした母になったのです。

職場もずっと小児科で、私の人生は母と子の絆・愛がキーワードだと感じていましたし、母に対する執着も強いとは思っていましたが、距離を保たないと母を依存的にさせてしまうのだと知り、講師からも「友達のような関係がいいんですよ」と教えられました。母のことが大好きだったのだとわかったら、感情が解放されたのか8歳下の彼もできました。

いづみさん:

姉は幸せそうです。私もパートナーが欲しくなって探し始めました。

――お二人で講座を学ばれていかがでしたか?

いづみさん:

一緒に買い物に行きながら、実はこういうことがあってと話すうちに、どうしてそのような現象が起きたのかが見えてきて、講座の内容を日常に落とし込めたのが良かったと思います。

綾乃さん:

姉妹で学んで加速できました。もう以前とは別の世界にいるような感じです。講座を学ぶ5年前に二人で旅行した写真を見ると、二人とも今よりも老けているんです。あの頃は会えば愚痴を言っていました。そんな私たちでも変われたのですから、同世代の方たちに私たちの話を参考にしていただけたらとても嬉しく思います。

2022年11月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子