息子たちは朝5時から勉強するようになり、難病の母は元気になり 会社も過去最高売上で臨時ボーナスも!

自分がやるべきことをやると、職場の人や息子さん、病気のお母さんが変わり、仕事も楽しくなって目標も見つかったという中村宏美さんからお聞きしたお話です。

会社員 フラクタル心理カウンセラー
 中村宏美さん

仕事に責任を持つべきと気づくと職場の人間関係に変化が

――学んだきっかけと最初の気づきをお聞かせください

小学5年生の長男と1年生の次男の子育てをしながら、パソコンやプリンターの基盤を作る会社でパートとして働き始めて3年が経ちました。職場の上司や同僚との人間関係を改善したくて、また、難病を患う母がどうにか元気にならないかと思い、2020年にフラクタル心理学を学び始めました。

講座のワークで職場の話題になり、私は結婚後10年ほど専業主婦だったので、職場ではわからないことも多く、「私わかりません」「教えて、教えて」とよく言っていると話すと、講師から「人に聞く前に、まず自分で調べるものです」「みんなに責任を取ってもらい、保護されるのが当たり前と思っているようですが、当たり前ではありませんよ」と諭されました。そう言われて初めて、職場で周りに迷惑をかけていることに気づいたのです。

職場の同僚が上司の文句ばかり言うのを煩わしく思っていましたが、「まわりは自分」と学ぶと、文句ばかり言う同僚は私の投影なのだとわかりました。「文句を言ってないでやることをやりなさい」と自分のチャイルド*に言い続けると、その同僚とは勤務時間が別になって会うことがなくなりました。

職場ではいつも逃げ腰でしたが、「あなたはもっと仕事に責任を持ちなさい」と講師から言われて、「言われたことをやるだけではなく、できることを増やして会社の役に立つ人間になる」と自分に言い続けました。すると、次第に仕事を任されるようになったのです。厳しくて苦手だった女性の先輩も、私がわかっていなかったから厳しくしていたのであって、私が責任を持って働き始めると、本来はすごく優しい方だったのだと見方が変わったのです。

病気の母のことは、「あなたの中に病気に通じる思考があるので、それをやめればお母さんは元気になりますよ」と講師から言われました。私自身はまったく病気をしないので、どういうことかわかりませんでしたが、とにかく親にこれまでのことを謝罪する「ごめんなさいワーク」を毎日100回するように言われて、「お父さん、お母さんごめんなさい」と心の中で毎日謝りました。

愛の定義を変えると息子がケガをしなくなって

――ご家族にもフラクタル心理学を活用されましたか?

長男はサッカークラブに入っているのですが、よくケガをするので、合宿や遠征に行かせるのが心配でした。講座で誘導瞑想をすると、小さい頃に私がよくケガをしていたシーンが出てきました。私には兄と姉がいるのですが、そのシーンを掘り下げていくと、兄姉よりも自分が親にかまってもらおうとして、ケガをしていたのだとわかりました。

チャイルド*の勘違いを取るために、「ケガをしてかまってもらおうとするのをやめなさい。ケガしているとやるべきことから逃げられると思っているようだけど、カッコ良くなりたかったら逃げずに挑戦してごらん。そしたら自信が持てて自分が誇らしく思えるよ」と自分のチャイルドに言いました。

それから、主人や息子たちがいる時は、家族の喜ぶことをしなくてはいけないという思いがあって、自分のしたいことができないと、講師に相談すると、「それは、『私がいる時は好きなことをしないで』と、あなたがお母さんに対して思っているからです」と言われました。自分が母親の立場になったことで、今度は「母親は好きなことをするな」という自らの思いに縛られるようになったのだと言います。講師から「一緒にいることが愛ではないよ。相手を自立させること、成長の方向に向かわせることが愛だよ」という「愛の定義」を学び、自分のチャイルドに教えました。

私が自分の深層意識を修正したことで、あれだけケガをしていた息子がまったくケガをしなくなり、私自身も家族のなかで躊躇なく、自分の好きなことをする時間を取れるようになったのです。

被害者意識をやめると母が前向きに病気と取り組むように

――お母さまに対してはどのようにフラクタル心理学を活用されましたか?

母は一種の膠原病で長年通院していました。それは、自分の免疫が自分を攻撃してしまう病気なのだといいます。それを聞いて、「母は自分を責めているのだな」と思いました。ということは相似形で「私は自分を責めている」ことになるので、チャイルドに「責めても何もいいことがないよ」と言い聞かせました。

母は筋肉を動かすために強い薬を飲んでいましたが、強い薬を飲むためにはカロリーが高いものを食べなければならず、「食べたくないのに食べさせられて太る」と文句を言っていました。母の言い分を聞いていると、「病気になったのも〇〇のせい」「薬を飲まされてる」「食べさせられている」と自分は被害者だと言わんばかりでした。

私の深層意識が母に投影されているならば、母を病気にしている私自身の深層意識の思いを変えようと思いました。「被害者になって人に勝とうとするのをやめなさい」という修正文を作り、自分自身を目覚めさせるためにも少し厳しめに自分に言い聞かせることにしました。

中級講座が終わるくらいの時に、久しぶりに母に会うと、母がすごくスリムになっていたので驚きました。「きれいになったね」と言うと、「病院の先生から『家族に心配かけるから病気を治しなさい』と言われたのよ。だから病気を治そうと思って」と、あれだけ被害者意識が強かった母が、自ら病気を治そうと前向きになっていたのです。

自分がやるべきことをやると決めて、ホームページも作成して

――ほかにも取り組まれたことはありますか?

その後、カウンセラー養成講座を受講して、フラクタル心理カウンセラーになりたいと思うようになり、それには自分のホームページを作らなければと思いましたが、どうしてもパソコンに苦手意識がありました。

カウンセラーになったらフラクタル心理学の「勉強が好きになる」講座を開催したいと思ってもいたので、まずは息子たちをイメージして、勉強が好きになる講座で学んだことを基にして、「勉強すると自信がついていろいろなことに挑戦できて達成感が得られるよ。将来を選べる自分にもなれるよ。だから、自分から進んで勉強してごらん」という修正文を作りました。読んでみると、子供に言いたいことは自分に言いたいことだと気づき、これも私に必要な修正文だと思い、自分に言い聞かせました。

職場の人間関係はとても良くなっていましたが、私に対してすごく厳しい言い方をする方が一人いて、その方だけは変わらずじまいでした。その方は専門的な賞をいくつも取っている技術者で、お会いしたことはなく電話で話すだけなのですが、私がどう説明しても「何言ってるかわからない」と突き放されました。

その人はどう修正しても変わりませんでした。ということは、相手が正しくて、私が間違っているということです。そう学ぶと、「私が変わるべきところを教えてくれている人なのだ」と思うようになりました。そこで、「相手を悪者にして、自分が被害者になって勝とうとするのをやめなさい」という修正文を自分に言い聞かせました。

その方は専門性の高い仕事をしている方なので、もし私がそうなりたいのなら、自分がやってないことがあるのだと思い、「自分のやるべきことをやりなさい」という修正文を自分自身に言いました。「人に言いたいことは、自分に言いたいこと」と学びましたが、これは子供に言いたい言葉と一緒でした。

修正文が深層意識に浸透してきたのでしょう。パソコンが苦手だからと逃げていたホームページ作りに、ちゃんと取り組もうと思いました。調べながらでだいぶ時間はかかりましたが、自分でホームページを作ることができ、ホームページから問い合わせを受けて、「人を変える魔法」講座を開催することもできたのです。

息子たちが早朝から勉強し始め、母も元気になって

――ご自身の変化から波及して、変化したことはありましたか?

私が何も言っていないのに、気づくと長男は朝5時に起きて自分から勉強するようになり、つられて次男も一緒に起きて勉強するようになりました。「まわりは自分」で相似形になっているというのは、本当にその通りだと思えました。私がするべきことをすると、子供たちも今自分たちに必要なことをするようになったのです。


あるとき長男が「弟を産んでくれてありがとう」と言ってきて、胸が熱くなりましたが、子供たちは以前に増して兄弟仲が良くなりました。長男はよく友だちと喧嘩をして、長男のママ友との人間関係では、私も頭を悩ましましたが、今では長男は誰とでも仲良くできるようになり家に友だちがたくさん遊びに来るようになりました。

サッカーの試合の時には、車で長男をグラウンドまで送っていっていましたが、自分でスマホで調べて電車や自転車で行くようになりましたし、塾に通って勉強に励むようにもなりました。

次男も積極的になって、自分から英語教室や体操教室に行きたいと言って通うようになりました。

会社の例の厳しい方は未だに厳しいままですが、以前はその方に電話をすることすら怖かったのに、今では自分からその方と話したくなって、「私に電話させてください」と率先してコミュニケーションを取るようになりました。私から伝えるべきことを伝えると、最後に一言「はい、頑張って」と励まされます。「言ってる意味がわからない」とは言われなくなりましたが、「まだまだだね」ということなのでしょう。今ではそれがその方の優しさだとわかるようになり、私も「はい、頑張ります」と張り切って答えています。男も積極的になって、自分から英語教室や体操教室に行きたいと言って通うようになりました。

そんな中、今期の会社の売り上げが過去最高となり、臨時ボーナスの支給がありました。会社も自分の深層意識の投影であり、私が最高に成長したから、会社も最高売上を達成したのだと思うと、とても嬉しくなりました。

――その後、お母さまはどうですか?

それから上級講座を受講して2週間くらいたった頃に、母から「病院の先生から、完治したからもう来なくて大丈夫と言われたわ」と連絡がありました。母は11年間病院に通い、その間、進行を止める薬は飲んでいましたが、完治するのは難しいと言われていたので驚きでした。先日も父と、元気になった母と、子供たちとでぶどう狩りに行きました。屈託のない母の笑顔に、フラクタル心理学を学んで本当に良かったと思いました。何でも前向きに取り組めるように変わったので、これから職場でもさらに責任を持って仕事を進め、さらに成長していきたいと思っています。

*インナーチャイルド(チャイルド):深層意識のなかの成長しきれていない未熟な一部

2022年11月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子