夫の経営する会社は日本本社もタイ支社も順調に発展!ミセスビューティーコンテスト地方大会ではグランプリを獲得して!

心の深い部分にあった罪悪感を解消し、人生に目標を持つと、成長の方向に舵を切ることができたという宮原さんからお聞きしたお話です。

宮原奈採(なつみ)さん
東京都在住

穴を掘って注目されるのをやめる

――学んだきっかけと最初の気づきをお聞かせください

娘は幼いころから頻繁に病院通いをしなければならないほど身体が弱く、私も普段は優しくできるのに、何かあると娘を怒り過ぎて、気持ちをコントロールできないなど、漠然とした不安を抱えていました。心理の勉強がしたいと思っていたところ、フラクタル心理学を勧められて、受講し始めたのが3年前のことです。

最初に講座で「思考が現実化する」と聞いた時には、「娘の咳が止まらなくなったらどうしよう」「以前手術した子宮筋腫や卵巣嚢腫が悪くなったらどうしよう」と怖くなりました。それくらい私の心の中は心配や不安でいっぱいだったのです。

学び進めるうちに、私は思いのエネルギーやパワーが強く、プラスを思えばプラスの出来事、マイナスを思えばマイナスの出来事と、両極端を現実化させているのだと知りました。

なんの不自由もなく幸せに生活できていますし、娘の小学校受験では、私が思っていたように希望通りの小学校に合格しましたし、自分の望みを叶えてきていました。

しかし一方、8年ほど前には、卵巣嚢腫が破裂して激痛で救急車で運ばれ、緊急手術をしました。講座で「結果は目的」と学ぶと、私にとって病気になることにはメリットがあり、そのために、それが現実化しているのだとわかりました。実際に、誰かに病気の話をする時に、「ちょっと聞いてよ」とばかりに、「かわいそうな私」を前面に出して、注目されて満足していたと気づいたのです。

講師からは「病気をして穴を掘って人の注目を取ろうとするのではなく、コツコツ積み上げて成果で注目を浴びるようにしなさい」とアドバイスされました。人から悩みや辛かった話を聞いた時にも、「大変ね」と自分事のように受け取って、気持ちが引っ張られていましたが、「同情し過ぎないで、さらっと聞いてください。聞きたくなければ、スッと立ち去ってください」と講師から言われました。

そこで、深層意識の思いを変えるために、夜寝る前にはアファメーション*で「辛くて苦しい病気を望むのはやめろ」と自分自身に言うようにしました。

兄が大切にしていたものを奪った罪悪感

――病気を作り出した原因はほかにもありましたか?

自分では注目されたいという気持ちがあるのかどうかも定かではなかったのですが、講座の前世誘導のワークで、自分がスーパーモデルになってランウェイを歩いているイメージを見ました。プレスからパシャパシャっと写真を撮られて脚光を浴びますが、ふと見ると後ろに小さい自分がいて、撮影が終わると、その子と一緒にボロボロの家に帰っていったのです。その貧乏な家には両親と兄がいて、私が何とかしなくてはと思っていました。

この情景を2回ほど見て、私は注目されたいと思っているけれど、家族に対して罪悪感があって、その罪悪感が前に出たいと思う私の足を引っ張っているのではないかと思いました。

そこで思い出されたのは兄に対する罪悪感でした。子供の頃、兄はカタツムリを飼っていて、何々ちゃんと名前を付けてかわいがっていました。「遊ぼう」と私が誘うと、「カタツムリの世話をしているから待って」と兄に言われて腹が立ち、一番の注目を浴びたい私は、「私が遊ぼうと言ってるのになによ」と、兄がいない時にカタツムリをバットで潰してしまったのです。

大人になってから、優しい兄はこの時のことを笑って話してくれましたが、私の中では大きな罪悪感として残っていました。講師から「大事なものを奪ってしまえば、自分を見てくれると思ったのでしょう。でも、それが猫だったら、それが人だったら怖くないですか」と問われました。 

私は兄が怒られるのを見ながら育ったので、親から怒られることもなく、いい子だと思われてきましたが、「そういう極悪なチャイルド*の部分があるということをちゃんと認めて、本当に反省しないと、その思いがずっとあなた自身を傷つけますよ」と講師から諭されました。

心の深いところに大きな罪悪感があるために、「こんな悪い子は苦しめばいい」と、自らに病気という罰を下していたのです。しかも、私が罹ったのは全て子宮や腰などに酷い痛みを伴う病気ばかりでした。私の病気を望む思考は娘に投影されて、娘も病気がちになったのでしょう。このマイナスのループはすぐにでも終わらせなければなりません。私は改めて兄に頭を下げに行き、大事なものを奪って自分に注目を集めようとしたことを謝ったのです。

イメージで見たランウェイを実際に歩くことに

――その後、何か変化はありましたか?

心から反省して謝って、罪悪感が消えていったなら、今度は成し遂げていく方向に思考を転換するとよいと講座で学び、講師からは「注目されたいという気持ちがあるなら、それを使いなさい」とアドバイスされました。

その頃、外見も変えたいと思ってレッスンを受けていたパーソナルスタイリストの先生から、「ランウェイを歩いているイメージを見たのなら、本当に歩いてみたら?」とミセスビューティーコンテストへの出場を勧められ、背中を押されるようにして、2ヵ月後に開かれる地方大会に出場することになりました。

それまでは、嫌われるのが怖くて、人から何か言われると「いいよ、いいよ」と全部受け入れて、自分が悪いわけでもないのに「ごめんね、ごめんね」と謝るのが口癖でした。新たに「私はこうなりたい」という目標を持ち、そこに向かって覚悟を決めて自分磨きを始めると、人に言いたいことが言えるようになり、イエスマンから脱却して、むやみに謝ることがなくなりました。

講座で学ぶうちに、問題を抱えている人が周りから明らかに減って、悩みや辛い話を聞くこともなくなりました。悲劇のヒロインになって注目を浴びるのではなく、自分が目標とする方向にコツコツやっていくしかない。そうすれば、必ず現実が変わると思えるようにもなりました。むやみやたらに娘を心配することもなくなると、病気がちだった娘も元気になっていったのです。

40歳になる節目ということもあって、思い切って出場したミセスビューティーコンテストの地方大会では、25歳から40歳の部門でグランプリを獲得することができました。その後、全国から優勝者が競うジャパンファイナルまでに体重も8キロ落とし、念願のランウェイを歩いて脚光を浴びるという体験ができました。実際に思い描いたことが起きたのだ、自分の力で現実化できたのだと思うと、熱い思いがこみ上げました。

主人に要求することがなくなり会社も発展して

――仕事や家族関係での変化はありましたか?

主人はコンサルティング会社を経営していて、現在も経営は順調ですが、私は若い時から、絶対に苦労したくないと思っていたので、生活に苦労しなくてすむ人とご縁ができて結婚できたのでしょう。

今から思えば、講座を学ぶ前の私の態度は褒められたものではありませんでした。主人は15歳年上なので、「年上なんだからこうしてよ」「私を満足させてよ」といった傲慢な思いが強く、主人のことをわかろうともせずに要求ばかりしていました。そんな中でも主人は仕事を頑張ってくれていたと気づき、「本当に申し訳ありませんでした」と泣いて謝りました。主人は「いいよ」と言ってくれましたが、気づくたびに何度か謝りました。 主人にやってもらおうとしたり、期待したり、要求したりすることがなくなると、変な言い合いや喧嘩もまったくしなくなりました。

結婚当初から、主人は一貫して変わらず、会社のことも全部自分で成し遂げ、一つ超えたら次を考え、それに向かって進んでいます。ずっと以前から、人生に必要なことを私に示してくれていたのに、私が気づかなかったり、跳ね除けたりしていたのです。最初からちゃんと主人の言うことを聞くべきでした。 

今までの思考の癖は根深いと思うので、「病気を望むのはやめろ」というアファメーションは続けていますが、その他にも、「主人はすごく力を持っているから会社はもっともっと大きくなる」とか、社員さんがみんなで力を合わせて会社を大きくしていくというイメージで、仕事関係でも具体的な内容を入れたアファメーションを唱えるようにしています。

会社も自宅も引っ越して広くなり

2年前、2フロアに分かれていた会社の事務所を100坪のワンフロアに移し、従業員も20名ほどに増えました。10年前に立ち上げたタイの支社の業績も良く、年々拡大しています。主人の言うことやしていることを私が認めて、主人を尊敬できるようになったので、会社も発展する方向に加速していったのではないかと思っています。

会社の引っ越しと同時期に、自宅も引っ越しました。以前は、一部屋を荷物部屋にしていたくらい、モノでいっぱいでしたが、講座で学びながら少しずつ心と頭が整理されていくと、モノが溢れている状況が本当に嫌になってきて不要なものを捨てました。娘が小学生になり、自分の部屋を作ってあげたいという思いもあって探していると、上の階で眺望が良く、広さも1.5倍ある住戸に空きが見つかり引っ越すことができました。

主人をサポートして会社を大きくしたい

――これからの目標などありましたらお願いします

主人からも「すごく変わったね」と言われています。一番変わったのは娘に対する対応で、叱るときはしっかり叱るようになり、娘とちゃんと向き合って話を聞けるようになったと言ってくれます。

講座で家族のヒエラルキーを学んでからは、一番偉いのはお父さん、そしてお母さん、子どもは最後ということが納得できて、娘にも「お父さんが働いてくれているから、私たちが生活できているのよ、お父さんが一番偉いのよ。だから、お父さんのためにお母さんは家の事をしっかりやって、お父さんに家ではリラックスしてもらいたいと思っているのよ」と話しています。

タイの支社の発展には英語が必須です。私は学生時代から英語が得意でしたので、外国のお客さまへの対応をサポートすることで新しい分野のお客さまを増やすなど、主人の力になれるのではないかと思っています。

これから、クライアントや他の経営者の方々の集まりなどにも行くようになるので、綺麗でいたいとか目立っていたいという気持ちもなくさずに、自分磨きを続けていきたいと思っています。それから、主人に勧められた簿記の資格取得に向けて、現在、勉強もしています。 

もしフラクタル心理学に出会わなかったらどうなっていたでしょう。映画の『千と千尋の神隠し』に出てくる坊みたいに、ただただ、わがままなまま年を重ねていったのではないかと思うと、恐ろしくなります。フラクタル心理学を学んだら、私が気づいていなかっただけで、主人は本当にすごい人なんだとわかり、主人を尊敬するようになりました。これから主人と一緒に会社を大きくしていくという目標ができたので、そこに向かって頑張っていこうと思っています。  

2023年4月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子