深層意識を変えて目標が定まると、予約がすぐに埋まる人気カウンセラーになれたという大島智世さんからお聞きしたお話です。
フラクタル心理カウンセラー
大島智世さん
福岡県在住
嫉妬心の根源にある思いを見つける
――学んだきっかけと最初の気づきをお聞かせください
若い頃からどこにいても孤独感が消えず、人生が思い通りにいかないと感じて、ずっと生きづらさを抱えてきました。特に深く悩んだのが、夫についての嫉妬心が止まらないことでした。夫と付き合っていた頃から、結婚して娘が生まれた後も、夫が女友達と何かやり取りしていると知ると、それが共通の友人であっても、感情が抑えられず、はらわたが煮えくり返る思いがしました。夫のSNSをパトロールしては、人からのコメントやその後のやり取りを追いかけて、夫へのネットストーキングが止められませんでした。
どうしたら嫉妬しなくなるのか、根本的な解決法を探して、心理学の本を漁るように読む中で出会ったのがフラクタル心理学の本でした。そこに「誰もが親を奪われたトラウマを持っている」とあり、私の嫉妬心の根源に行き当たった思いがして、3年前28歳の時にフラクタル心理学の講座を受講し始めたのです。
初級のグループワークでは、問題となる自分の思いを見ていきました。私は5人兄妹で、上に兄が3人と2歳下に妹がいますが、誘導瞑想で子供の頃をイメージしていくと、私の嫉妬心は妹に「親を奪われた」と感じたことからきていると知りました。
それはちょうど第二子を妊娠して、二人目も女の子とわかった頃でしたので、赤ちゃんが生まれたら、長女は「親を奪われた」と思うのではないかと想像しました。それと同時に、私自身の親としての立場から考えてみたら、二人目が生まれたからといって、一人目に愛情がなくなることは1ミリもないと思えました。親の気持ちが120%理解できると、幼いころに「親を奪われた」と思ったのは、私の勘違いだったと納得できたのです。
長女に向かって「あなたへの愛情はなくならないよ、あなたは特別な存在なのよ」と思うと共に、自分のインナーチャイルド*にも同じことを言い続けました。すると「夫が誰と仲良くしようと、私への愛情は決して変わらない」と思えるようになったのです。あれほど燃え盛った嫉妬の炎も消えてなくなり、その変わりようは自分でも驚くほどでした。
中間子の特徴を知って孤独感が消える
――ほかにも気持ちの変化はありましたか?
もう一つ悩んだのが孤独感でした。「自分は必要とされていない存在なのではないか」と思えて、その寂しさから、自分の居場所を探し続けてきました。中学、高校と進学のたびに環境を変え、地元からは誰も行かない離れた県の大学に進学し、福祉の勉強をして、卒業後の1年間は世界一周のピースボートに乗って世界中を回りました。
その後、社会福祉士の資格を活かして、保護所児童相談所と乳児院でそれぞれ2年ずつ保育士として働きました。虐待を受けたり、愛情を受けていない子供たちを助けて、世話をすることにある種の使命感を持っていたのです。ところが講座で「世話したいのは、自分が世話されたかったから」「子供たちを助けたいのではなく、自分が助けられたかった」と知り、子供の居場所づくりをしていたのは、自分の居場所づくりにほかならなかったと理解したのです。
さらに「孤独感や寂しさ、自由を求める生き方は、中間子の特徴である」と学ぶと、いつまでもそこに留まり、こだわる必要はないと思えるようになりました。
これまで「自分を大切にする」とは、「ありのままの自分を認めること」と思い、自分の思いを大切にしてきましたが、悩みはなくならず、幸せ感は全くありませんでした。講座では「自分を大切にする」とは「自分を発展させ、成長させること」で、「親には絶対に愛があり、愛とは成長を促すこと」と学び、自分の深層意識を変えていくと、嫉妬心がなくなり、孤独感が消え、世話好きを止めることができたのです。
小学生の頃からのカウンセラーになる夢も、自分の悩みが解決していないのにムリと諦めていましたが、足を引っ張る思いがなくなると、「カウンセラーになろう」と決心できたのです。
――すぐにカウンセラーとして始められたのですか?
そうはいっても自分の中にまだわがままなチャイルドの思いも多かったのだと思います。次女の出産のときに産後感染をして、同時に恥骨を痛めて歩けなくなり、急遽入院することになりました。これまで自由が好きで生きてきたので、管理された病院生活は本当にイヤで、医者の指示に従いたくない、点滴も薬も入れたくない、今すぐ退院したいとごねて担当医と揉めました。
講師にメールで相談すると、「型にはまる」ことを教えられました。出産後に年子の子供二人を育てることが大変で面倒くさいと感じて、好きなことだけをしていたいという怠慢な思いがあることにも気づきました。そこで「怠慢をやめて、型にはまって、しっかり動け」と深層意識に言い聞かせると、最低でも二週間とされていたのに十日で退院でき、歩行できるまでに1ヵ月はかかると言われていたのに、退院までに歩けるようにもなって、先生たちを驚かせました。
カウンセリングの仕事を始めて、インスタグラムで毎日発信する
カウンセラーになると決めていたので、産後は仕事に復帰しませんでしたが、かといってカウンセラーを始めるでもなく、そこから二年間は二人の娘の子育てに追われる日々となりました。自分には子育てや、母親としてのアイデンティティしかないことが悲しくて、カウンセラーを始めようとするのですが、経験値もないし、お客さまが来るだろうかと悩み、思いは日々揺れました。さんざん悩み、悩むことに疲れ切って、覚悟が決まったのが昨年3月のことです。
この頃、あるオンラインコミュニティに参加していたのですが、まずはその中で一番目立とうと決めて、インスタグラムでフラクタル心理学のことを毎日発信し始めました。コミュニティの仲間から「フラクタルって何ですか?」「相談に乗ってほしい」と言われて、コミュニティの人たちを相手に個人セッションをするようになりました。その人たちが私の投稿をシェアしてくれて、一気に知らない人にも認知が広まり、カウンセリングのモニターを募集すると、すぐに50人くらいから応募が集まったのです。
――始めるにあたってどのような心構えで臨みましたか?
カウンセリングをするにあたり自分の中で決めたのは、「絶対に結果を出す」ということでした。「何も変わらないサービスに価値はない」と思ったからです。毎日発信していくとストックが足りず、テキストや書籍を読み返し、講座を聞き返して勉強し直しました。インスタの質問箱に来る質問に返答するのにも「それってどういうことだった? その場合の事例って何がある?」と必死で調べて、投稿にまとめてアウトプットしました。それを繰り返すうちに、その内容が自分の知識として定着して、それを話して伝えることもできるようになり、フラクタル心理学の知識が劇的に深まるのを実感しました。
また、ビジネスとしても結果重視の思考が育ったように思います。今日はインスタにいい投稿ができたと思っても、反応がなかったら、刺さる投稿ではなかったと判断しました。インスタライブはテーマ選びや話し方によって、お客さまの反応が顕著に出るので、どんなに頑張ったとしても、カウンセリングが一件も入らなければ、発信の仕方を変えました。
月の売上げが7桁になって
カウンセラーを始めて最初の頃の売上げは最高で月に30万円を超えるくらいでした。そこでビジネスモデルのテコ入れをして、個人セッションとチャットと日報で毎日フォローする高単価の3ヵ月コースを作りました。目標売上げを300万円と決めて、昨年11月から12月にかけては30日間連続でインスタライブも行いました。本気で変わりたい人にしかこのサービスを受けてほしくなかったので、スクリーニングをかける意味でもかなり辛口で厳しく本質を伝えることを意識しました。それでも3ヵ月コースは申し込み多数となって、昨年12月は450万円売上げることができました。
――伝える際に心がけていることはありますか?
フラクタル心理学で、子供の頃に誰でも、注目されたい、特別扱いされたい、優先してほしいと願うが、それが叶わないので、親は私を見てくれない、きょうだいに親を奪われたと、恨みがましい思いを持つのだと学びました。それで上手くいかないことがあると、悲しい振りをしたり、病気になるなど、悲劇のヒロインになって注目されようとするのだと知りました。
でも、それは邪道のやり方で、能力をつければ、自然と周りから注目される価値のある人になれるのです。それが王道のやり方だとわかり、私自身もまさに実体験から「能力をつけて成長して、王道でフラクタル心理学を人に伝えたい」と思うようになりました。インスタライブや投稿でも邪道ではなく、王道を行くことを、熱を込めてお話ししています。
人生の目的に向かえる人を増やしたい
――家族関係で変化したことはありますか?
これまで夫にはさんざん不満をぶつけてきました。「私には何にも楽しいことがない、あなたが『おいしい』と褒めてくれなかったらご飯を作る気すら起きない」と愚痴ったこともあります。「何を言ってるんだ、そこにモチベーションを置くのはおかしい」と夫から返されて、「共感もしてくれない。なんて冷たいんだろう」と夫のことを苦々しく思ったこともありました。
ところが、講座で「敵は正しい」「夫に従え」と言われて、それからは夫の言葉を正しいと思って受け止めるようにしました。例えば、夫から「何を言っているかわからないから、結論から話したら」と言われ、素直に受け止めて結論から話すように努めると、お客さまから「話し方がわかりやすい」と言われるようになったのです。
インスタで投稿を作るときにも、結論から伝える、順序立てて、何を伝えたいか、一つの投稿につき一つの目的に絞るなど、限られた枠の中で伝えたいことをわかりやすく伝えるように徹底すると、それは話し方にも反映されました。もともと感情的に反応してしまうほうだったのですが、自分の中の理論脳を育てると、感情と理論をバランスよく使いこなせるようにもなりました。
時間配分のことでも「仕事か何か知らないけれど、いつまでもスマホでダラダラやっていないで時間を決めたら?」と夫から言われて、仕事の時間を決めて、その間は夫に娘たちを見てもらうようにして、仕事と家事育児のメリハリをつけられるようにもなりました。
以前は、夫からダメ出しされると、「愛する妻になんてこと言うの」と憤慨しましたが、悪いところを指摘して、論理的にそれを伝えてくれるのは、相手を成長させようと思うからで、夫には愛があると感じて、ありがたく思えるようになりました。
感謝されて豊かになるような生き方をするにはどうしたらいいか? と考え、それには絶対人生が変わるサービスを提供しよう、と決意しました。フラクタル心理学を信頼して取り組むと、お客さまに喜んでいただけて、私のように心理カウンセラーになりたいという人も増えてきました。これからも人生のコントロール権を得て、自分の目的に向かえる人を増やしていきたいと思っています。
*インナーチャイルド:深層意識のなかの成長しきれていない未熟な一部
■大島智世さんのインスタグラム 深層意識カウンセラー / 別人級に変わる人生革命セッション
2023年7月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子