長年のリウマチの痛みから解放され、長男の潔癖症がなくなり、次男も自主的に勉強するようになりました

病気も子供の状態も自分の思考がつくり出したものと知り、深層意識(潜在意識)を変えていくと、全てが良い方向に変化していったという青木知恵さんからお聞きしたお話です。

青木知恵さん
東京都在住

何もしたくないという思いに気づいて 

――学んだきっかけと最初の気づきをお聞かせください

20年ほど前にリウマチになり長年、治療を続けてきました。一昨年末に治療の一環として通っていた歯科クリニックの歯科医から、助けになるかもしれないと教えられたのがフラクタル心理学でした。患者さんでフラクタル心理カウンセラーの方を紹介され、その方から話を聞いて講座を受講するようになりました。

入門講座では、まず父に対して嫌悪感があることを相談しました。思春期の娘が父親を嫌がって遠ざけることがありますが、私の場合はそれがずっと続いていました。講師から「親より先に自分の思考があること」「親も自分の思考がつくり出していること」を教えられ、すべてが理解できなくても、そういうものだと受け入れてみようと思いました。すると嫌悪感が薄れていき、実家に帰っても父から離れて座わろうとしたり、居心地悪く感じることがなくなりました。

初級講座の途中でカウンセリングも受けました。仕事が忙しい時など、家に帰ったら何もしないで寝るのが自分へのご褒美のように思うこと、いくら寝ても疲れが取れずに残っていることを話すと、「とことん動きたくない、何もしたくないという子だったんですね」と言われました。それは子供の頃からの思いであることを教えられ、「循環させましょう」とアドバイスされました。「循環」という言葉が心に響き、私に足りないのはこれなのだと思いました。結局「何もしたくない」という思いがあるから、動かなくなり、そこに淀みができて頭も体もすっきりしなかったのです。 

やる気が出ない時には、「思考が止まってるんだ、循環させなきゃ、動かなきゃ」と気持ちを切り替えるようにしました。すると、疲れも取れて前に進むことができるようになったのです。

リウマチになった原因を見つける

――リウマチはどんな思考からきていましたか?

初級講座では、私がリウマチになったことへの気づきが得られました。誘導瞑想のワークの中で、子供の頃に良く見ていたアニメの『アルプス少女ハイジ』の一場面が出てきました。車椅子のクララがおじいさんに背負ってもらったり、みんなから「大丈夫?」と心配されて、「クララはいいな」と、羨ましく思ったのです。このことから、「病気になれば大切にされる」という思いが私にはあり、それでリウマチになったのだとわかりました。そこで、私の深層意識にある病気を引き寄せる思考を変えるための修正文をつくりました。

「病気だとみんなに守られて、お母さんや周りの人が何でもしてくれると思ったんだね。でもね、病気は痛くてつらいんだよ。病気のせいで大人のあなたは苦しんでいるんだよ。だから病気で弱い自分になって人にやってもらおうとするのはやめなさい。やりたくないことから逃げる口実で、病気でいるのはやめなさい。できないなら努力してできるようになりなさい。大丈夫、大丈夫、頑張り屋のあなたは必ずできるよ。そうすれば自由で楽しい人生になるよ」これを1ヵ月以上読みました。

それから、最初にリウマチを発症した頃に、どんな思いを持っていたかも探っていきました。私はまだ20代で看護師として働いていました。仕事がきつくて辞めたいと思ったのですが、同期はみんな頑張っているのに、「しんどいから辞める」では、負けたようで悔しいから、辞める言い訳としてリウマチになったのだと気づきました。

また、講座のテキストには「病気になる理由付け」として「病気だと人に依存できる。責任逃れができる」と記されていました。私がリウマチになったのは人に依存したかったからで、いろいろ免除されて、楽ができると思ったからということも知りました。

日頃からやりたくないことがあると、やらないで済む言い訳を考えていることにも気づき、そんな時にはすかさず「ダメだよ、言い訳しないよ」とインナーチャイルド*に言い聞かせました。

リウマチになった理由がわかり、修正文を読んで軌道修正していくと、次第にリウマチの痛みが減っていき、痛み止めの注射を打つのを忘れるぐらいになりました。長い距離を歩くと次の日は足が痛くなっていましたが、今では1時間以上普通に歩けるようになりました。 

人に対して神経質だった自分に気づく

――ご家族にも変化はありましたか?

長男は小学6年生になる頃から、頻繁に手を洗うようになり、潔癖症なのではないかと気がかりでした。中学になると、学校関係のモノは汚いから部屋に持ち込みたくないと、帰ってすぐに制服を脱いでシャワーを浴びるようになりました。学校で嫌なことでもあるのかと聞いても、何も答えませんでした。スクールカウンセラーに相談して、小児の精神科クリニックにも行きましたが、本人が行きたがらないので続けて行くことはありませんでした。

上級講座終了後に、私自身の子供の頃を振り返ってみたところ、すごく神経質な子だったことを思い出したのです。小学1年生の時に苦手な子がいて、話しかけられるのも嫌で、近づかないようにしていました。その子を触ってしまい「嫌だ、どうしよう」と思ったこともありました。些細なことからどんどんエスカレートしていったところが、長男と似ていたのです。 

深層意識の思いを修正するために、イメージの中で自分のチャイルドを目の前に座らせて「あなたはすごく失礼なことをしているよ。ばい菌のように人を扱ったら絶対にダメだよ。汚くもないものを、汚いと思い込んだために、自分の生活をすごく窮屈で、不便で、苦しいものにしているんだよ。今すぐその考え方を捨てなさい」と叱りました。相手の男の子に対して「申し訳ありませんでした」 と自分のチャイルドに頭を下げて謝らせて、最後に握手をさせました。そして、「日常生活で何かちょっと汚いものを触っても、気にしないと思うぐらいの方が、人生を楽しく幸せに生きられるよ」と、そこまでをワンセットにして毎晩、自分に言い聞かせました。

それから、「何かあるたびに自分に返しなさい」と講師に言われて、苦手な人と感じたら「自分の思考が投影されている、それは自分だよ」と自分に返しました。

すると、1ヵ月もしないある日、これまで長男は出掛ける直前にならないと制服に着替えなかったのですが、その日は朝から制服を着て、食卓に着いて朝食を取ったのです。修正が効いたのだととても驚きました。

先延ばしにしないでやるべきことをやる

――ほかにも修正したことはありますか?

3歳下の次男は現在中学1年生ですが、小学校に上がる時に発達障害自閉症スペクトラムと言われて、支援学級に入りました。長男が変わってきたことで、次男のことももっといい方向に変わるのではないかと思い、昨年末に個人カウンセリングを受けました。少し厳しめであることを了解していただいた修正文は、「なにを甘えているんだ。目の前の嫌なことを先延ばしにしている間に、他の人はやるべきことをちゃんとやってるんだぞ。やるべきことをやらないで目の前の楽な方に逃げてばかりいるから、どんどん差をつけられるんだぞ。やるべきことは2割増しでやりなさい」というものでした。

自分の中に甘えが残っていると、次男を甘やかして「勉強大変ね」と言ってしまうので、「しっかりやりなさい」と言えるように、修正文の録音を毎晩聞きました。すると、次男が「普通の高校に行きたいから、頑張らないとダメだね」と言い始めて、自主的にノートを開いて勉強するようになったのです。高校受験までにはまだ3年あるので、その間に深層意識を変えて、次男が高校受験に臨めるようにしたいと思っています。

私も息子たちもまだ変化の途中ですが、修正を続けることで確実にステップを踏んで前に進んでいることを実感しています。フラクタル心理カウンセラー資格も取得しました。今はパートの仕事もありますが、将来的には、カウンセラー一本でやっていけるようになりたいと思っています。

*インナーチャイルド:深層意識のなかの成長しきれていない未熟な一部

2023年7月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子