「子供たちが真反対に見える理由」フラクタル心理学開発者がお答えするQ&A 第8回

一色真宇がお答えする質問回答コーナー、第8回目は、フラクタル心理学を学んでいる雅子さんから、二人の子供の子育てについての質問です。

自分勝手な息子に振り回される

雅子さん
雅子さん

こんにちは。私は2人の子供の母親で、雅子といいます。今日は、子育ての悩みをご相談させてください。上の男の子は中二ですが、少しわがままで、学校でも問題児扱いされています。他の子に対して乱暴で、やりたくなったら授業中でも急に立ち上がって何かを見に行ったりして…。ときどき先生から電話がかかってくるんです。今までも何度も先生に呼び出されることがあって、その都度私が謝りにいっていました。

一色真宇
一色真宇

それは大変ですね。お仕事はされていますか?

雅子さん
雅子さん

実は昨年から始めたんですけど、学校での問題がだんだん大きくなるので、仕事を辞めるべきなのかと悩んでいます。

息子と真反対なやる気のない娘

一色真宇
一色真宇

下のお子さんはどんな様子ですか?

雅子さん
雅子さん

下の子は小六です。ちゃんと学校には行くのですが、どうもやる気がなさそうで、私が話しかけても「別に」としか言いません。もう少し欲があってもいいくらいなんですが…。

一色真宇
一色真宇

なるほど。息子さんとは真反対なんですね。

雅子さん
雅子さん

はい。そんなかんじです。

一色真宇
一色真宇

この場合は、まず息子さんを直します。どうやら、息子さんに雅子さんのインナーチャイルドが強く表れていて、その影響でお嬢さんが消極的になっているようですから。

雅子さん
雅子さん

そうなんですか? では、問題は一つということですか?

一色真宇
一色真宇

そうです。二つに見えますけど、一つなんです。たとえばですが、一つのすばらしいおもちゃがあるとします。上の子がそれを取って、楽しそうにはしゃいで遊んでいたら、下の子はどう思うと思いますか? 同じ年齢の男の子同士ならばケンカになりますが、年齢が離れていて、下の子はどうしても上の子に勝てないとなると、あきらめて、そっぽを向きますよね。そして、「どうせいつも奪われるんだ」と思って、やる気をなくすのです。本当は自分だって欲しいけど、欲しいと言うのも悔しいので、最初から「いらない、したくない」という気持ちになっていくんですね。

雅子さん
雅子さん

つまり、やせ我慢しているってことですね。なるほど。娘はそういう状態にあるんですね。

まだ母親がわがままを望んでいる

一色真宇
一色真宇

だから、もし息子さんが寮に行くなどして家を出たら、今度はお嬢さんが息子さんのようにわがままを言い出す、ということになりますね。

雅子さん
雅子さん

えっ、そうなんですか? 高校を卒業して、家を出てくれたら、そのときには変わるかもと思っていました。

一色真宇
一色真宇

息子さんが家を出たら、一見すると、娘さんは積極的になって、良くなったように思えますが、これは問題を作り出す人が変わっただけなんです。

雅子さん
雅子さん

うわ~。それは困ります。あ、でも…。娘のわがままならば、まだ許せるような気がします。息子だから、余計に腹が立つってかんじですね。

一色真宇
一色真宇

そうなんですね。それはつまり、まだまだ心の中に、自分が子供だったときに「もっとわがままを許してよ」と思っていた自分がいるので、息子さんが直らないし、息子さんがいなくなったらお嬢さんがそうなるということですね。

雅子さん
雅子さん

えっと…。自分に許していることは、子供にも許してしまうってことですね。確かに、娘ならば許してもいいって思っていますものね。私、自分の子供たちと家族構成が一緒なんです。私にも3歳年上の兄がいるんです。私も兄がじゃまだと思っていました。兄さえいなければ、母と二人で幸せに過ごせるのにって…。

一色真宇
一色真宇

とすると、お兄さんがじゃまで、自分はおとなしくせざるを得なかった、ということのようですね。

では、実際のカウンセリングではどうやって修正するかを次回ご説明しますね。

雅子さん
雅子さん

はい、お願いします!

2025年10月発行TAWプレスに掲載
文:一色真宇