結婚して子供も授かり、ECサイトも最高売上となったという坂本朱美さんからお聞きしたお話です。
ECサイト運営
河合朱美さん
東京都在住
深層意識(潜在意識)にある諦めの気持ちを変えると、出会いがあって結婚へ
――学んだきっかけと最初の気づきをお聞かせください
10年前、35歳だった私は、婚活を続けていても結婚に至るような出会いに恵まれませんでした。仕事でも努力を重ねてポジションを任されたものの、体調を崩してしまい、結果として2度の転職を経験しました。なぜ望む成果が得られないのか? その原因を探る中で、インターネットを通じて「深層意識」や「思考は現実化する」といった概念に出会い、フラクタル心理学の講座を受講し始めました。
初級講座での誘導瞑想の際、体調不良の原因を探ると、幼い頃に積み木で遊んでいる場面がイメージとして浮かびました。積み上げても崩され、どれだけ繰り返しても崩されるので、もう諦めようと思ったのです。その体験が、「積み上げても無駄だ」という思いとして深層意識に刻まれたのだと気づきました。
その結果、体調を崩して物事を中断せざるを得なくなり、仕事や人間関係も継続的に築くことができず、早々に諦めてしまうようになったのです。これまで私は、こうした状況を環境や周囲のせいだと思ってきましたが、実際には自分自身の思考が現実に影響を与えていたのだと知り、大きな衝撃を受けました。
さらに、この体調不良や体力のなさは、「親に構ってほしい」という深層意識のなかのチャイルド*が影響していると学びました。振り返ってみると、母にもっと関心を向けてほしいという思いが確かにあったため、その考えに納得がいきました。
そこで私は、深層意識に働きかけるための修正文を作り、繰り返し自分に言い聞かせました。「お母さんの気を引くために、これまで体調を崩したり困らせたりしてきたんだね。そんなことをしなくてもあなたは愛されているのだから、これからは別の形で努力して、認められようね」
また、諦めの気持ちが湧いたときには、「ここで諦めてはいけないよ。コツコツ積み上げていけば、人間関係もうまく築いていける」と、自分に言い聞かせるようにしました。こうして「諦めない」という意識を内面に植え付けていくと、体調を崩すことが減り、仕事や人間関係も次第に良い方向へと向かい始めました。さらに、結婚には責任が伴うことを講師から教えられ、「責任を取ると決めた」というアファメーションもしました。
それから2年後、中級講座受講中に、現在の夫と出会いました。彼は一つ年下で大手企業に勤めており、就職以来一度も転職することなく勤め続けています。きっと大変な時期もあったはずですが、それでも継続していることが尊敬できました。会話も自然と弾み、頼りがいと包容力を感じられる人でした。そして出会いから1年後、38歳のときに結婚しました。
結婚後に資格を取って起業
――ご自身の活動でも何か気づきはありましたか?
講座で学び始めてから、自分の内面と向き合う機会が増え、本来の自分が何を好み、何に惹かれるのかに自然と意識が向くようになりました。結婚を機に仕事を辞め、関西から夫の住む東京へ引っ越すことになり、「せっかくなら本当に好きなことで資格を取ろう」と考えるようになりました。
資格取得のために通い始めた先で、思いがけないご縁がありました。「もし興味があれば、その資格に関連する生活雑貨のECサイトを運営してみないか」と声をかけていただいたのです。以前の私であれば、「そんな責任は負えません」と尻込みしていたと思います。しかしそのときは迷うことなく、「やります」と即答していました。引っ越し先で理想的な仕事を見つけるのは難しいだろうと思っていましたが、責任を引き受けるといった意識が、自然と行動につながり、自らチャンスをつかむことができたのだと思います。
結婚から1年後、私はその製品の販売代理店となり、個人事業主としてECサイトの運営をスタートしました。業務の中心はメールでのやり取りですが、お客さまとのコミュニケーションやプロモーションの企画、情報発信など、すべてが新鮮で楽しく感じられました。注文が入るたびに喜びを実感し、「これは自分に合っている仕事だ」と確信するようになりました。前職ではお客さま対応に携わっていたため、問い合わせ対応やクレーム対応にも戸惑うことなく取り組むことができました。これまでの経験が今の仕事に活かされていると感じています。
年齢に対する思い込みを外す
――ほかにも得られたことはありますか?
40歳を迎えても子供を授からなかった私は、ここにもまた自分の内面に何らかの要因があるのではないかと感じ、個人カウンセリングを受けることにしました。そこで浮かび上がってきたのは、再び「積み木を崩される」イメージでした。ただし今回は、遊び場ではなく、人が行き交う通路で遊んでいたために崩されてしまうというものでした。この気づきをもとに、「遊ぶ場所を変えれば崩されることはないよ。安心できる場所で取り組もうね」という修正を行いました。
さらに、自分の中に年齢に対する信じ込みがあることにも気づきました。これまでの諦めやすさとも通じる部分ですが、もう40歳だからと、無意識のうちに可能性を閉ざしていたのです。そこで、「年齢はただの思い込みよ。まだ40歳なのよ!」と、自分に言い聞かせるようにしました。
カウンセリングでは、「決意を固めて、思考量が増えていけば、必ず授かることができます」というアドバイスと励ましを受けました。それと同時に、自分の中で決意が揺らいでいた理由にも気づきました。それは「自由がなくなるのではないか」という思い、そして何より「子供に振り回されるのではないか」という不安でした。さらに、幼少期の自分が親を振り回していたから、そのように思うのだとも指摘されました。
そこで私は、「なんでも親に頼るのではなくて、自分のことは自分でしようね。お母さんにはお母さんの時間があるんだよ、お母さんの時間を奪っちゃダメだよ」と深層意識の修正を続けると、約3年後、44歳のときに子供を授かることができたのです。元気な男の子で健やかに成長しています。
売上最高記録を達成し、夫も昇進して
――お仕事やご家族の変化についても教えてください
子供が生まれた後は子育てが最優先になることを見据え、前年のうちから仕事面でできることを進めました。ECサイトも自分で制作しているため、季節に合わせた商品ページ用の画像や、新製品紹介ページの作成など、プロモーションに関する準備を整えておきました。
昨年は、子供が眠っている時間や、夫が在宅している週末を中心に業務を進めていました。子育て中心の忙しい日々ではありましたが、そのような状況のなかでも過去最高の売上を達成できました。現在はまだ個人事業主として小規模な運営ですが、今年も売上を更新し、将来的には法人化を目指しています。
夫は育児休業を取得できないため、子育てと仕事をワンオペでしています。時間に追われる中で気持ちに余裕がなくなり、つい夫に当たりそうになることもありますが、そのたびに「その感情の矛先はダンナさんじゃないよね」「自分のことは自分でしようね」「ダンナさんは家族を養うために働いてくれているんだよ」と、自分自身に言い聞かせるようにしています。そうすることで気持ちが落ち着き、結果として夫との関係もより良好になりました。実際に夫も感謝の気持ちを示してくれ、互いを大切にできる関係にあると感じています。夫は昨年夏に、勤務先で上から二番目にあたるチームリーダーへと昇進し、意欲的に仕事に取り組んでいます。
私が年齢に対する信じ込みを解除していったからかもしれませんが、今年、祖母が100歳を迎えることができたことも大きな喜びでした。現在、在宅で好きな仕事に取り組みながら子育てに勤しみ、夫と穏やかな関係を築けているのは、フラクタル心理学を学び、自分の内面と向き合ってきたからこそだと感じています。自分が望んだ生き方を、自ら形にしながら日々を過ごしているという実感とともに、深い感謝の気持ちに包まれています。
2026年7月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子