親族の長所をエッセンスとして取り入れ、「波乱万丈」という人生の定義を変えると、事業拡大を目指す方向にシフトできて!

祖母への思い違いに気づき、父の事業家としてのエッセンスを取り入れると、事業を前進させることができたという坂本こずえさんからお聞きしたお話です。

 助産院 訪問看護ステーション経営
フラクタル心理カウンセラー
坂本こずえさん
山梨県在住

子供の頃の思い違いを改め、親族のエッセンスを取り入れる

――学んだきっかけと最初の気づきをお聞かせください

18年前に助産院を開業し、6年前には訪問看護ステーションを立ち上げました。参加している子育てオンラインサロンの主宰者から勧められ、経営にも活かせるとの思いから、3年前にマスターブレインインストールプログラム(MBIP)を受講し、その後マスターコースを学び始めました。

中級講座を受講中、訪問看護ステーションで思いがけない出来事が起こりました。事務スタッフの確認不足により、レセプト(診療報酬明細書)が受理されず、3ヵ月後に入るはずの診療報酬が入ってこないという事態に直面したのです。4ヵ月後には入ってくるけれど、1ヵ月空白ができることになりました。

個人カウンセリングで誘導瞑想を受けると、周囲に「できない人」をつくり出し、上に立っているつもりになっている自分を、イメージの中で見ました。それはまさに、当時の私自身の姿でした。そこで私は、「人を見下し、話を十分に聞かず、人任せにしているから、本来入ってくるべき時に入ってこないんだ。そのような無責任な態度を改めなさい」という厳しい修正文を自分の深層意識に言い聞かせました。

その後まもなく、家庭の事情でそのスタッフは退職し、代わって、これまでの半分以下の勤務時間でありながら、それ以上の成果を上げてくれる優秀なパートスタッフが加わりました。講座で学んだ「自分の思いが周囲に投影される」という言葉を、現実の出来事として実感し、深い驚きを覚えました。

学びを進めるなかで、私は幼少期の家族関係についても振り返るようになりました。母子家庭で育った私は、母、姉、祖父母と共に暮らしていました。看護師である母は夜勤が多く、主に祖母が私たちの面倒を見てくれていました。しかし祖母は私には厳しく、姉には優しかったため、「祖母は姉が好きで、私のことは嫌っているのだ」と長い間思い込んでいました。

誘導瞑想を受けると、浮かんできたのは、幼い頃、高い石垣に登って遊んでいる場面でした。祖母は「危ないからやめなさい」と止めましたが、私は「危なくない」と言い張り、聞き入れませんでした。祖母は私の身を案じて注意していたのに、当時の私はそれを「自分への抑圧」と受け取ったのです。自分の思い違いに気づくと、すでに亡くなっている祖母に対して、心の中で、これまでのことを謝り、育ててくれた感謝の気持ちを伝えました。

――新たに取り入れたことはありますか?

講座では、「親族の持つ長所をエッセンスとして自分に取り入れるとよい」と学びました。そこで私は、祖父の農業を手伝いながら家事をこなし、私たち孫の世話や保育園の送り迎えまで担っていた、働き者で責任感の強い祖母のエッセンスを自分のなかに取り入れていこうと思いました。同時に、これまで物事がうまくいかなかったり、失敗してきたのは、人の助言に耳を傾けてこなかったからだと気づきました。そうして意識を改めていくと、仕事の上で先輩との関係が大きく改善し、スタッフ間のトラブルも減っていきました。

さらに5年ほど前、幼い頃に別れた父と再会し、父がさまざまな事業に挑戦するエネルギッシュな人物であることを知りました。それを講座で話すと、「事業者として成功したいなら、お父様のその資質は大きな強みになりますよ」と講師から助言され、私は父のエッセンスも自分のなかに取り入れていくことにしました。そして同時に、「トラブルを起こして周囲を下げることで自分の価値を感じるのではなく、目標を明確にし、そこに向かって進んでいくほうが、はるかに早く、楽に前に進めるよ」と、自分自身に言い聞かせるようにしました。

子供の頃の傲慢な思いと人生の定義を変える

――さらにお仕事関係でも変化がありましたか?

訪問看護は、実際に利用者様のもとへ訪問してこそ成り立つ仕事です。しかし中には、雑務をしていれば給与がもらえると勘違いしているスタッフもいました。そこで誘導瞑想を受けると、幼い頃、リビングの床に豚のように寝そべっていると、家族が足を取られてつまずき、叱られた場面が浮かびました。私は「ただ寝ているだけなのに、何がいけないの」と反発しました。心のなかでは「何もしなくてもご飯は出てくる」と、楽をして満たされることを当然のように受け止めていたのです。

自分の深層意識の思いに衝撃を受け、次のように自分自身に言い聞かせました。「気づいていないかもしれないけれど、人に迷惑をかけているよ。誰かにやってもらうのではなく、自分のことは自分でやりなさい」

するとスタッフの働き方にも変化が現れ、訪問件数が増え、給与以上の成果を生み出してくれるようになったのです。

これまでスタッフ採用は、知人からの紹介に頼ってきましたが、「相手は自分の投影」と学び、どのような人でも自分次第で関係性を築けると思えるようになり、人材派遣の活用に対しても不安が消えていきました。

さらに講座で、出来事やニュースから深層意識を読み解くLDPのワークに取り組んだ際に、「3年越しの金メダル」という、長い努力の末に成果をつかんだニュースに心を動かされたと話したところ、講師から「初出場で金メダル獲得」のようなニュースのほうを選んではどうかとアドバイスされました。このことから、私は「人生は波乱万丈」なものと定義していて、それを好んでいることに気づいたのです。

振り返れば、助産院の開業は26歳でした。若くしての開業は周囲から生意気だと思われ、先輩方の温かい支援を得ることもなく、むしろ冷ややかな視線にさらされていました。そうした逆風を乗り越えてきた自分に、どこか酔っていたのだと思います。しかし、それでは、どれだけ努力しても苦労がつきまとうのは当然です。そこで私は、「人生は波乱万丈」という定義を、「周囲からの応援を受けながら、穏やかで調和のとれた形で繁盛する」へと書き換えました。すると、売上は次第に伸び、子育て中でありながらフルタイムで働いてくれるスタッフも増え、チーム全体で成果を上げていこうという前向きな流れができてきたのです。

助産院でもスムーズなお産が増えて

――ご家族や周囲のかたの変化はいかがですか?

家族は、夫と小学5年生の娘、小学2年生の息子の4人です。夫は家事や子育てを私以上に担ってくれていますが、自分の意見を口にすることはほとんどなく、「関心がないのだろう」と受け止めていました。しかし、個人カウンセリングを通して見えてきたのは、私自身が人の意見に耳を傾けず、何か言われると倍返しするので、夫は諦めて口をつぐんだのだということでした。

そこで、夫の話をきちんと聞くように意識しました。すると、夫は子育てについて自分の考えを話してくれるようになり、さらに、助産院の仕事で夜中にお産の呼び出しがあった際には「頑張ってね」と声をかけてくれたり、帰宅時にはわざわざ起きて「お疲れさま」と迎えてくれたりするようになりました。今では、お互いを思いやれる、温かな関係を築けていると感じています。

フラクタル心理学を学び始めて3年ほどになりますが、助産院に来院されるお母さん方にも変化が見られるようになりました。妊娠中からフラクタル心理学的な視点からのカウンセリングを行って、お母さんたちが自分自身の内面に気づけるように関わっています。たとえば、逆子や帝王切開になる可能性についても、その背景にある心のあり方に目を向けてもらいます。それにより、お母さんたちは自らの課題に向き合い、自分自身で解決していけるようになり、お産そのものも非常にスムーズに進むケースが増えてきました。

これまで私は、助産院と訪問看護の両方を一人で担ってきましたが、訪問看護はスタッフだけで運営できる体制が整いつつあります。今後は助産院でも助産師を増やし、お産の件数もさらに伸ばしていきたいと考えています。そして、新たな事業にも挑戦していきたいと、未来へ向けて、胸を膨らませている今日この頃です。

地元の情報誌で助産院が紹介されて
地元の情報誌で助産院が紹介されて

■助産院インスタグラム
https://www.instagram.com/kozu_pkb/

2026年7月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子