成長することにフォーカスして自分がやるべき事に集中すると、ファッション通販サイトのBUYMA(バイマ)で年間賞を獲得できたという岩田しほりさんからお聞きしたお話です。
個人事業主
岩田しほりさん
韓国在住
両親の素晴らしさがわかると自分のことも認められるようになり仕事で成果を出せました
娘の夜泣きが夫婦の問題に発展して
韓国の男性と国際結婚して2人の娘にも恵まれました。娘が生まれる前は夫婦仲が良かったのですが、上の娘が生まれて夜泣きをするようになると、娘の目の前で「泣き止ませろ」と主人が怒るようになり、それ以降、喧嘩が絶えなくなりました。
ネットで夜泣きの解決方法を探して、フラクタル心理学講師のブログに行きつき、オンラインでインナーチャイルド講座やマスターコースを学び始めたのが2013年のことです。成長とともに娘の夜泣きは収まりましたが、夫婦仲は戻りませんでした。
講座で、主人の怒りは私の深層意識の表れであると学び、「99%相手が悪いと思っても、1%の自分の非を見て謝ってごらんなさい」と講師から言われて、10回に1回は謝るようにしました。また、怒りを感じたときは抑えずに、その怒りを感じ切り、自分の中で怒りと対話して解消するようにしました。
そのうちに、主人は仕事で疲れているのだから怒りたくなるのも仕方がないと思えるようになり、私の怒りのスイッチが入らなくなると、主人も怒らなくなり、自分が変われば相手が変わることを実感しました。
物販の仕事を始めると娘たちへの罪悪感が出てきて
子育てをしながら家でできる仕事を探して、2015年からファッション通販サイトのBUYMAで物販を始めました。コツコツ続けて上手く回り出したものの、忙しくて娘たちをかまってあげられない罪悪感がありました。講師に相談すると、「愛とは何だと思う?」と聞かれ、「子どもと一緒にいてあげて、遊んであげること。認めてあげて、褒めてあげること」と答えると、「子どもはただ成長を促せば良いんです」と言われました。
講座で幼いころの私を見ていくと、「私と遊んでよ」「何でも察してやってよ」と、母に完璧な世話を求めていたとわかりました。実際には、栄養士でもあった母は、バランスの良い食事を心がけ、お菓子も全部手作りで、私が寝ている間も家事にいそしみ、多くのことをしてくれていました。
「日常にくまなく溢れる母の愛」と気づくと、娘たちのために食事を作り、家事をする私だって同じように、娘たちに日常のなかで十分な愛を注いでいると思えるようになりました。
幼いころ、優しかった父に叱られたことがトラウマになって父を嫌っていましたが、それも躾だったと自分の勘違いに気づくと、夫が娘たちを叱るのも躾とわかりました。
娘がすねてタンスの中に閉じこもり、迎えに行くまで出てこないことがありましたが、これも幼いころ、思い通りにいかないと「もういい、お母さんと話さない」と言って母を困らせ、今でも怒ると「フン」と言って主人を無視する私の深層意識が、娘たちに投影されたのだと気づきました。
毎晩寝る前に小さいときの自分をイメージして、「そういうやり方は間違っているよ。自分で遊びを見つけようね。自分の非を認めて謝りなさい」と深層意識に言い聞かせました。そして、「過去の私が娘たちに出て、子育てに苦労しています。お父さん、お母さん本当にわがままでごめんなさい」と心の中で何度も両親に謝りました。
それを続けるうちに、 娘たちを保育園に預けて仕事をすることに罪悪感がなくなりました。すると、娘たちも駄々をこねずに自分たちで遊ぶようになったのです。
私が目指したい方向も、「コンピューター1つで、どの国にいても仕事ができるようになること」とはっきりしました。BUYMAの通販サイトを1つから2つに増やし、自分一人で運営していたのをやめて、アルバイトを6~7人雇って出品から発送まですべてを人に任せるようになりました。
意識を自分に集中して仕事で賞を獲る
物販のやり方を教えて欲しいと、日本人の奥さん仲間から言われて無料で教えていましたが、彼女たちが実績を上げて、私よりも収入が上になると、怒りにも似た気持ちを感じるようになりました。
「私も同じことをやっていなかったかな」と考えると、私も人のやり方を学び、真似しながらやってきたから同じだと思い、気持ちが収まりました。私には弟がいますが、弟に対して「奪われた」という思いが深層意識にありました。深層意識に「取られていないよ」と教え、周りに頑張る人がいるなら、私はもっと頑張ろう、と成長する方向にフォーカスを変えると、ライバルのように思えていた人たちが気にならなくなりました。そして、そんな存在を創って成長するというのが、自分が選んでやっているやり方なんだとわかりました。
2016年には、1万名以上のバイヤーの中で38名が授賞する年間賞のうち、スタッフセレクション部門で「BUYMAアワード」を獲得することができました。私に弟がいるのは、成長せざるを得ない環境をつくるためであって、今回も私が頑張れたのは、教えた仲間が頑張ってくれたお陰だと感謝できました。物販を始めて1年たらずで収入も、主人の月給を1、2度超えるほどになりました。
両親は本当に優秀だったと思えたら、自分を認めることもできて、主人のことも、「この人はどこに行っても成功する」と確信するようになり、それを伝えると、主人は会社を辞めてフリーランスになり、時間的な余裕ができた上に、収入も会社勤めのときよりもアップしました。
今はセラピスト(カウンセラー)として、韓国人の夫を持つ日本人や国際結婚している日本人向けに、オンラインでマンツーマンの講座を行っています。韓国語での講座を始めるために、自分の講座を韓国語に翻訳中です。カナダへの留学経験を活かして、いずれ英語の講座もしていけたらと思っています。パソコン1つでできる仕事が私の夢で、物販ではそれができたので、セラピストでもそれを広げていきたいですし、そのために、フラクタル心理学の講師資格にも挑戦していこうと思っています。