オリンピック関係者や一流企業からも注文が続々!

経営者として「最先端・最高峰」を意識したら、最先端を目指すお客様と出会えるようになりました

フラクタル心理学を学んで講師となり、自ら実践するうちに、夫が起業した会社の取締役となり、開発した製品が特許を取得して、全国から注文が入るようになったという西山京子さんからお聞きしたお話です。

ヒューマンドール株式会社取締役
ロイヤルコンパス代表       
マスターコース・家族関係コース講師
MBIPサクセストレーナー
西山京子さん 兵庫県在住

23年間の専業主婦から講師に 

 大学卒業後に教育関係に2年間勤めて結婚し、出産後は家庭に入りました。下の息子が大学に入学して家を離れると、漢字がうろ覚えになり、物事への興味が薄れてきたことに危機感を覚えて、ネットで見つけたフラクタル心理学の講座を受講したのが2010年のことです。

 初級講座の望みを書くワークでは、欲望がまったく浮かばず、「父母と夫の健康」と書いたところ、講師から「自分の人生の主役になると決めませんか?」「家族関係コースの講師に挑戦するのも良いですね」とアドバイスされ、講師になることを目標にしました。40代後半で、23年間専業主婦をしてきた私にとって大きな決断でした。 

2013年に晴れて家族関係コース、続けて、成功するビジネス脳を開発する講座マスターブレイン・インストールプログラム(MBIP)の講師になりました。

この頃、今まで夫に頼っていたのに、十分な感謝もなかった自分を修正しようと、夫の靴をピカピカに磨いて「行ってらっしゃいませ、社長」と送り出すようにしたところ、夫は誇らしい様子で、機嫌良く出勤していきました。4年後、これが現実になるとは、このときは思ってもみないことでした。

夫がスポーツの練習台になる人形を開発して起業

警察官をしていた夫は、趣味でブラジリアン柔術の道場に通っていましたが、「技を磨くために練習台になるような人形が欲しいが、探しても見当たらない」と、自ら人形を作り始めました。ロサンゼルスオリンピックの射撃予選で2位になるなど、何事にも打ち込む性格の夫は、試作を重ねるうちに、人間と同じ関節の可動域を持つ自立する人形を完成させました。この人形で自主練をして夫はブラジリアン柔術の紫帯になり、52歳のときに柔道5段に昇段しました。

 2015年に世界初の自立する人形「ヒューマンドール」として特許を取得し、2020年に東京オリンピック開催が決まると、夫は早期退職して起業すると言い出しました。「定年まで勤めないと何かあったのかと思われる」と心配になりましたが、「物事がスムーズに円満に進む」と自分の深層意識を修正すると、夫は今まで積み上げてきた功績が評価されて、警察で表彰を受けることとなり、警察官としてやるべきことをやり切って、次の段階の会社設立に邁進できることになったのです。夫が社長で私は取締役になりました。

経営者の思考を身につける

 心を深く見ていくと、これまで抱えてきた心配や不安も、チャレンジしない依存心や責任を取りたくない思考からくるもので、「責任を取る」と覚悟を決めれば良いことだとわかりました。

 「ヒューマンドールは必ず人の役に立つ」という夫の信念のもとに、私も「この特許で、何かはわからないが、世の中に役立つ活動をする」と思いを定め、自分たちがパイオニアになる覚悟を決めました。

 夫は利用者のために、ヒューマンドールの価格を少しでも安くしたいと思っていましたが、MBIPでは「経営の継続が社会に対する恩返し。理想だけを追いかけても続かない」と伝えており、フラクタル現象学的に考えても、製造販売するエネルギーをお金に変換するのが商売なのだから、その間に差があまりにあると、順調にいかない」と言えます。価値に見合う価格を夫とともに考えました。

また、私は一人っ子ですが、MBIPでは「一人っ子は、欲望を叶えるのに適した脳回路を持っているが、心の中に人がいるイメージが少ない。人がいなければ、すべて自分で回さねばならず、大した成功にならない」と解説されています。

そこで、その修正として、MBIPの教材ビデオにある「組織としての繁栄・存続を目指す」「情熱・真剣さ・実績が人を動かし、ティーアップしてもらう立場になれる」という組織のリーダーとしての意識を深層意識に入れていきました。

販売にあたって、こちらから営業をかけることもしませんでしたが、お陰様で注文は順調に入り、周囲には賛同者・応援者が増えていきました。

予想もしないところからのオファーを受けて 

製品のホームページを作ると、早速、東海大学体育学部の教授から注文が入りました。オリンピックにも帯同した整形外科医の先生で、「自立する人形は世界初だ。人形が柔道の練習台になれば、練習台として投げられる人が負うダメージを減らせる」と喜んでいただきました。

また、フラクタル現象学で学んだ「未来にフックをかける」を意識し、「最先端を目指す」ことを念頭に、ひとつひとつ目の前の課題をこなしていきました。すると、当初はスポーツ系の練習台として販売していたヒューマンドールですが、看護・介護の分野で「高品質かつ低価格な実習人形」と評価されたり、危険な訓練のダミー、品質管理におけるデータ収集のダミーとして使われるなど、私たちの想像を遥かに超えて用途が広がっていきました。

一流企業の開発部門から機能を付加した特別注文が入り、警視庁など官公庁からも注文がきました。沢口靖子さん主演のテレビドラマ「科捜研の女」にも起用されました。

製品を進化させ続けて、今では特許を17も取得することになりました。世界のトップといえる東海大学の柔道部からオファーがきたこと、企業の新製品開発部門からの注文が多いことなど、「最先端や最高峰を目指す」を意識したことで、現実化できたのだと思います。
今後は、ヒューマンドールを使った練習法を教えるインストラクターを育てるなど、ヒューマンドールを社会に役立ててもらえる体制づくりも目指していきたいと思います。また、マスターコースやMBIPの開催、個人事業主のコンサルティングにも力を入れたいと思っています。

2020年3月発行TAWプレスに掲載
文:(株) Mamu&Co. 藤田理香子