家族を見直そう! 賢者タウVer.31

家族に文句が出るのはなぜ?

先生~! こんにちは!

おお、サトルか。久しぶりじゃのう。

 

はい! 自粛期間も終わり、なにより一番に先生にお会いしたかったです!

 

 

おう。おまえは相変わらず元気そうじゃのう。

 

はい! 元気が取り柄ですから。 でも、自粛期間中、両親と一緒にいることが増えて、息が詰まりました。僕のお母さんは口うるさくて、最後にはケンカに なってしまいました。それに、この頃、家族とずっと一緒だとストレスがたまるという相談を受けることが多いんです。

普段より濃密に家族といる時間が増えたからのう。

なんだか、家族って、面倒ですね。

なんじゃ。家族がいるからこそ頑張れるし、家族はこころ強い存在じゃないか。ありがたいものじゃ。

それなのに、なぜケンカになってしまうのでしょうか。 僕の母は、「かぜひくから、お風呂入ってから裸でいちゃだめ」とか「好きなものばかり食べていたら病気になってしまう」 なんて、いつまでも僕を子ども扱いするんですよ。まあ、無視していますけど。僕はうるさく言われるのが好きじゃないんです。僕がどうなろうと自己責任じゃないですか。母のせいになんかしませんから!

なんじゃ、おまえは。まったくもって幼い反抗心が抜けきれておらんじゃないか。あきれたぞ。 だからお母さんも心配になるんじゃ。お母さんが何度も同じことを言うのは、愛があるからじゃ。おまえを大切だと思うからこそ言うのに、それを無視するとはなんたることじゃ。お母さんを傷つけているとわかっておるのか?

 

そ、そんなつもりはないんですけど。

 

愛あればこそのアドバイスを無視すると、自分が家族を持ったとき苦しむことになるぞ。

あのう、そこのところ教えてください。

愛の土台があればこそ

家族に対しての信じ込みは、誰でも子ども時代につくるものじゃ。だから、変えにくい。
父、母、自分、兄弟姉妹。未熟な子ども時代につくった信じ込みは、脳の中に型として残るんじゃ。大人になれば、それが自然に更新するとは限らない。甘えがあるからな。そこが、家族の難しさでもある。
今、親の言葉を軽んじるとしたら、それは子ども時代の信じ込みが作用しているんじゃ。子どもの自分が一番えらい、自分のことは親よりも分かっていると思っているから、親が自分よりも広い視野で言っていると理解できない。だから、親の言うことを素直に聞けないんじゃ。それでも、親が何度も言うのは、子どもを愛しているからこそじゃ。その愛の土台の上で、安心して成長できたということに気づかないのじゃ。子どもの立場しか経験していないならなおさらじゃ。
親も子も、自分の脳内の型じゃ。いつか時間差で経験する。その時、自分の信じ込みが変わっていないと、親になったとき今度は自分が苦しむことになる。立場が逆転することをうすうす感じるから、それが嫌で結婚しない人もいるくらいじゃ。

ああ、そうでした。猛烈に反省です。

家族に対して、もっと大人の対応ができるようになりなさい。言葉もそうじゃ。友人やワシに言わないような言葉を、親には平気で言っていないか? 親は愛しているからどんな言葉も許してくれるが、それは当り前のことじゃない。そろそろ親に対しても、思いやりを持てるように脳を修正しなさい。そうしたら、自分の家族という素晴らしい宝を手に入れて、もっと広く社会で活躍する土台が持てるようになるぞ。父と母への見方、家族のヒエラルキーのあり方を捉えなおすことで、結局、自分がより多くを手に入れられるようになれるんじゃ。

先生、ありがとうございます。母にこれまでのことを謝ります。もっと成長します!