父の会社を譲渡後にアメブロ講師に転身!

基本となる「傲慢・怠慢」の修正がいかに大事か身を以て知りました

ブログ集客セミナー講師
フラクタル心理カウンセラー
          高橋貴子さん 
宮城県在住

フラクタル心理学によって会社を譲渡するに至った理由がわかり、その後、奮起してブログ講師として活躍することになった高橋貴子さんからお聞きしたお話です。

父から受け継いだ会社を譲渡する

父が創業した会社を、病で退くことになった父から継いだのは、8年前のことです。会社には、以前8年ほど携わっていました。創業30年になる消防用設備の点検と工事を請け負う会社ですが、内情は決して良いものではありませんでした。社長として3年経営に携わって黒字化し、その後、協力会社に譲渡しました。地盤も社名も社員もそのまま残せたので、譲渡は上手くいったといえましたが、父の会社を続けられなかった罪悪感が残りました。

この状態から抜け出して、新たに何かを始める気力を取り戻したいと思い、友人にすすめられたフラクタル心理学を学び始めたのが2015年のことです。

マスターコース入門・初級と家族関係コースを学ぶうちに、妹は何も言われないのに、長女の私は会社や家のことを全部やらねばならず、その割に親からは何もしてもらっていないという不満が心の奥にあることがわかりました。

講座では、「下に弟妹が生まれると、長子は親を奪われた、親から裏切られたと強く感じて、『もう言うことを聞かない、自分のやりたいようにやる』と決めることがある」と学び、まさに私のことだと思い当たりました。実際は、子どものときはやってもらわなければ何もできないはずで、親からは何もしてもらっていないというのは大間違いです。なのに、40歳近くまでこんなにひねくれた考えのままで過ごしてきたとは我ながら驚きました。

傲慢な思いを修正するために、「あなたは自分が正しいと思っているかもしれないけれど、まわりの意見も聞きなさい。まわりの人が言っていることはあなたにとって利益になることなんだよ」と何度も繰り返し深層意識に言い続けました。

ブログの先生になる勉強をする

中級講座で、フラクタル心理カウンセラーになろうと決めましたが、差別化が必要だと思っていると、講座のコーディネーターの先生から、「パソコンが得意ならブログの先生をやってみたら」とすすめられました。「未来の自分からの声を聞く」と講座で学んでいたので、先生や憧れの方は自分の未来と思って、アドバイスに従ってブログ講座も並行して受け始めました。

ブログの講師になると目標が決まると、深層意識への言葉も響きやすくなりました。家族関係コースの副教材の音声を毎日のように聞くうちに、自分がどれだけ両親に大切に育てられてきたかが、深層意識にまで届いたように思えました。小さいころのアルバムを見ても、長子の私は写真の数も多く、そこからも親の愛を納得できたのです。

経営を継続できなかった本当の理由を知る

会社を譲渡することになった理由は、人材不足が原因でした。私が経営を引き継いだ当時、会社には定年間際の人しかいませんでした。国家資格が必要な工事技術の習得に3年かかるため、人を育てようとあらたに4人の社員を雇いましたが、続かずにみな辞めてしまい、「なんて責任感がないんだろう」と私は嘆きました。

ところが、フラクタル心理学で「相手は自分」と学ぶと、途中で辞めた社員は私自身の姿だったのかもしれないと思えました。当時の私は、会社を押しつけられて仕方なく経営しているという意識だったのです。社長が責任を持って経営していないのに、社員が仕事に責任を持つはずもありません。そんな社長の下で働く社員は不幸だと、社員を責めた自分を恥ずかしく思いました。

私の深層意識には「ラクして目立ちたい」チャイルド*がいて、「思うようにまわりを動かしたい」と社長になりますが、ラクをしたいので、「責任を取りたくない」「動きたくない」となり、これでは会社を存続させることなどできるはずもありません。

当時、幼い娘と息子が私の注意を聞かず、病院やデパートの通路で踊り、騒いで周りに迷惑をかけるのを見て、私の「ラクして目立ちたい」チャイルドが子どもたちに投影されているのだとわかりました。そんなところで踊りながら騒ぐ娘と息子は、まさにラクして目立っているのでした。

「すべては私が元」だったのです。私が変わらなければ何も変わりません。覚悟を決めて、本気で修正に取り組みました。「ラクして注目されようとするのはやめなさい。エネルギーを出して自分で責任を取り、それで初めて注目されるから価値があるんだよ」という修正文を深層意識に言い聞かせました。さらにパンチ法**で「とっとと動け」「サッサとやれ」と怠慢の修正をし、「まわりは正しい」「人の話を聞け」と傲慢の修正も続けました。

←写真説明  今では、娘も息子も自分のやりたいことに励むようになりました。娘はヒップホップダンスを頑張り、勉強もクラスで常に上位に入り、息子はサッカーを頑張り、マラソン大会でも連続1位を獲っています。

アルバイトと並行してブログ講座も開催

会社を手放してから仕事をしていなかったので、講師から働きなさいと言われていましたが、やっと一からやり直す気力が湧いてきました。社長だった見栄もあって、知り合いに会うことのないアルバイトを探して面接を受けますが落ち続け、8社目で決まったのが建設現場の足場の部材を磨く仕事でした。鉄パイプや板についたセメントをハンマーで叩き落としてやすりで磨き、仕上げに油を付けてカゴに並べます。「今やれ、すぐやれ、とっととやれ」といった空気のなかで、1日300個のノルマに向けてスピードが求められる肉体労働でした。

最初は、2、30キロある部材を1日30個しか磨けず、200個磨いている人のやり方を見せてもらって200個をクリアすると、今度は300個磨く人に話を聞いて、その通りにするとノルマを達成でき、最後には1日350個まで磨けるようになりました。

ここでは週3回1年ほど働きましたが、傲慢で怠慢な私の深層意識を変えるのに最適な場所でした。しかも、ハードワークゆえに最初の4、5ヵ月で8キロ痩せるというボーナスまで付きました。

このアルバイトをしながら、アメブロ講座も同時進行で行っていました。恵比寿のアクエリアス・ナビでもフラクタル心理カウンセラーさんを対象に、ブログとリザーブストックというメルマガやお申し込みフォームが1つになったオンラインシステムを使った集客の方法を伝える講座を開催させていただきました。フラクタル心理カウンセラーさんたちが自分の専門分野や得意なことを活かして発信できるようになっていただくことで、フラクタル心理学の発展に寄与できるのではないかと思っています。

恨みがひっくり返って父の資質を取り込めるように

マスターコース上級講座で、受講生同士で深層意識のひっくり返しをするワークで、父親が経営者という方が私の相手になりました。その方も父親に対して恨みを持っていましたが、私が「会社経営にはリーダーシップが必要で、資金繰りや従業員への給料の支払いなど、すべてに責任が伴い、その心労は社長をやったことのない人にはわからない」と懇々と諭すと、それはそのまま私自身へ言い聞かす言葉となり、思わず号泣してしまったのです。

子どものころ、父といえば土日にゴロゴロ寝ているグータラなイメージでした。厳しくされたことで父を嫌いになりましたが、それは子どもの狭い了見で思い込んだ父の姿であり、厳しくされたのは親の躾だったと気づき、「父はなんてすごかったんだろう」と父への思いがひっくり返ったのです。

講座で「親の資質は自分が使える資質」と学んでいたので、父への恨みが晴れると、父の経営者としての資質を自分に取り込めるようになったのでしょう。仕事でもアメブロの認定講師をとりまとめるリーダーの役割を与えられるようになりました。

会社を手放して何もしていなかった時期に、フラクタル心理学に出会っていなければ、ブログの講師になることもありませんでした。これから今の仕事を発展させてオリジナルプログラムをつくり、私が成し得なかった人材育成ができる組織をつくっていきたいと思っています。こうして毎日、晴れ晴れとした気持ちで、目標に向かえることに心から感謝しています。


*チャイルド(インナーチャイルド):深層意識のなかの成長しきれていない未熟な一部


** パンチ法:シャドーボクシングのように言葉を発しながらパンチをする思考の修正法