稼げなかったパーソナルトレーナーが年収5倍に!

深層意識の思い込みに気づき、自分に課していた制限を外すと、パーソナルトレーナーとして飛躍できたというH・Kさんからお聞きしたお話です。

フリーランス パーソナルトレーナー
        H・Kさん
                大阪府在住

 

お客さまが自ら成長できるトレーニング法でリピート率も上がりました

子どものころの思い込みが仕事に影響を与えていた

スポーツクラブと契約してパーソナルトレーナーをしていましたが、なかなか成果を出せずに、アルバイトをしながら生計を立てていました。これではいけないと思い、以前読んだ『人生乗り換えの法則』(講談社刊 宮崎なぎさ/現 一色真宇 著)を思い出して、人生を変えられるならと思い、2015年からフラクタル心理学の講座を受け始めました。

仕事を軌道に乗せたいのもそうですが、トレーニングを受け持ったお客さまが満足しているのか不安になり、緊張から相手の目を見られなくなるので、これをどうにかしたいと思っていました。

講座で、これらの原因が子どものころにあると言われて、誘導瞑想で子どものころのことを見ていくと、イメージのなかで両親と3つ上の兄と一緒にテレビを見ている光景が出てきました。私はテレビの前でふざけているのを怒られて、「邪魔者扱いされた」「バカにされた」「見下された」と拗ねていました。

子どもの私は、怒られたことを不満に思ったようですが、講師からは「躾として怒られただけですよね」と言われました。大人の私から見たら、確かにその通りで、躾として怒られただけなのに、子どもの私はずいぶん大げさな思い込みをしたものです。

父に対しては「かまって欲しかった」「認めて欲しかった」という思いが湧いてきましたが、講師からは「『認めて欲しかったよね』『かまって欲しかったよね』とチャイルド*の気持ちを癒やしなさい」とアドバイスされました。それと同時に、「良く見られたい」「すごいと思われたい」という気持ちも心の奥深くにあるとわかりました。すごい人になることは私にとって大事なのだと知り、「すごい人になることを目指せ」と自分に言い聞かせるようにしていきました。

同じスポーツクラブに所属するトレーナーのことでも講師に相談しました。「お客さまとセッションをしているすぐ側で、大きな声で話をするので、邪魔されたと感じた」と言うと、講師から、「兄弟への思いは同僚に投影される」と教えられ、「お兄さんは敵じゃないよ」と深層意識に言い聞かせるようにすすめられました。

兄のことは漠然とですが、ライバルのように感じて、負けたくないと思っていたことに気づき、言われたことが腑に落ちました。この修正を続けると、同僚のトレーナーのことも気にならなくなったのです。

子どものころの思い込みが仕事に大きな影響を与えていたとは驚きでしたが、うまくいかない原因が、勘違いにあったと知ると、阿呆らしくなって、さっさと前に進もうという気持ちになりました。お客さまの前で緊張しても、それを受け入れて、この状態でも大丈夫だと自分に言い聞かせると、次第に不安や緊張もなくなっていきました。

専門性を絞って思考を貯める

その後も、「相手に言いたいことは自分に言うべきこと」と講座で学ぶと、感情が動いて相手を正したくなったときには、それを自分に言って、自分を正すようにしました。一時的には人のせいにしてしまいますが、感情が動くことは悪いことではなく、自分を変えるための気づきと考えるようになれたことは大きな変化でした。

中級講座で、テレビなどのニュースまわりの情報から自分の深層意識を読み解くLDP**という手法を学ぶと、ニュースなどを見て感じた思いから、向かうべき方向を見極められるというので、仕事にも活かすようになりました。

前々回のラグビーワールドカップでは、日本代表が強豪の南アフリカから劇的な逆転勝利を収めたのをテレビで見ていて、とても心を動かされました。そこで、LDPで深層意識を分析してみると、「できない、まだ実力がないというのは思い込みに過ぎない」というメッセージを読み取ることができました。このことから、自信が無くなったときには、「勝手に制限を掛けるのは止めよう、きっとできる!」と自分に言い聞かせて、少しでも前進するように努めました。

この頃から、仕事に必要だと思っていたマーケティングの情報も頻繁に入ってくるようになり、具体的に仕事に活かすための勉強も始めました。マーケティングで自分の強みは何かを探り、どこで攻めていくかと考えるうちに、大学時代にゴルフ部だった経験から、ゴルフのトレーニングトレーナーに特化するアイディアが生まれました。

スポーツクラブのトレーナーのときは、さまざまなお客さまのニーズにあわせて知識を増やしていきましたが、ニーズごとのお客さまの数は少ないために、売り上げも上がりませんでした。そこで、専門性を絞って、本当に来ていただきたいお客さまだけにトレーニング指導をすることに決めました。フラクタル心理学では「思考は貯まると現実化する」といいますが、理想のお客さまに来ていただくためには余計な思考を捨てて、必要な思考に集中して貯めていくことにしたのです。

お客さまが自ら成長できるようなトレーニング法に

そこで、ゴルフのレッスンを定期的に受けられるお客さまとはどんな人かと考えたときに、男性の経営者がターゲットになりました。さらに、ゴルフではどんな悩みがあるだろうかと考えるうちに、「飛距離アップ」のテーマが閃きました。飛距離アップに関してはどんな悩みがあるだろうかと調査もしました。

こうして、テーマとターゲットを絞り込んだことで、私のSNSでの情報発信も熱量が上がって説得力を増し、そこにニーズを感じたお客さまが多方面から集まってくださるようになったのです。

講座で、「愛とは相手の成長を促すこと」と、愛の定義を学んだことも指導方法を見つめ直す良いきっかけになりました。目の前の成果を出すことに拘わらずに、長期的なトレーニング指導に重点を置くようになりました。適切な問いかけをしながら、お客さまが自ら考えて答えを出せるように持っていけたのはとても良かったと思います。

また、お客さまのモチベーションを上げるためには、どれだけお客さまを理解しているかが重要になります。それには、入門講座で学んだ兄弟順位を参考にしてお客さまに合わせたアドバイスができたことも大きかったといえます。それによりリピート率も上がりました。

自前の店舗を持ちたいという夢も現実に

ゴルフに特化して知識が蓄積されていくと、同じように他の分野で専門的な高い能力を持った人たちと知り合うことも多くなり、自分の立場や仕事環境といったステージが上がるのを感じました。自分のステージを上げるには、フラクタル心理学でいうように、思考を1つのところに貯めることが近道なのだと実感しました。

うまく進まないときには原因を見極め、この方法がダメなら今度はこれをしてみようと、実際にマーケティングやフラクタル心理学の知識を試しながら、トライアンドエラーを積み重ねてきました。時間はかかりましたが一つひとつ解決しながら現在の状態に持っていったので再現性も高く、知識や経験をノウハウとして蓄積できたことは自信に繋がっています。

トレーニングルームを借りてのレッスンではなく、いずれは設備を整えた自前の店舗を構えたいと考えています。

フラクタル心理学の入門を受ける前の年から比べると年収も5倍に増えました。不安感の強かった私でしたが、フラクタル心理学で思い込みを外し、自分の特性を活かして、納得のいく仕事ができるようになりました。これからもフラクタル心理学を仕事やプライベートに日々活用してさらに成長していきたいと思っています。

*チャイルド(インナーチャイルド):深層意識のなかの成長しきれていない未熟な一部

**LDP:ニュースで見た出来事から深層意識のメッセージを得る方法

2021年1月号TAWプレス掲載